大一番を前にしてよくあることだが、
サウル「カネロ」アルバレスと
テレンス・クロフォードのスーパーファイトが近づくにつれ、興奮は一層高まっている。
国際ボクシング殿堂入りの名ブロードキャスター、アル・バーンスタインもまた、その感情を共有している一人だ。土曜日、ラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われるカネロのスーパーミドル級4団体統一タイトル戦、カネロ対クロフォードを前に、日ごとに熱気を高めている。この試合はNetflixで配信される。
試合が近づくにつれ、バーンスタインはクロフォードが番狂わせを起こす可能性を高めていると感じているが、それでもわずかにカネロを優勢と見ている。
「この試合が発表されたとき、ここまでの階級アップはクロフォードにとってあまりにも大きな挑戦だと思った」とバーンスタインは
「ザ・リング・マガジン」に語った。
「これはほとんどあらゆるスポーツイベントで起こることだ。試合が近づくにつれて、当初は格下と思われていた選手に疑いの余地が少なくなり、評価が上がることがある。時間が経つにつれ、この試合は自分にとって接戦に感じられるようになってきた」
「この試合はまさにそういう類のものだ。もし誰かに『ストレートベットをしろ』と言われたら、『そのために金を使うのはどうかな』と思うだろう。どちらが勝ってもおかしくない試合だと思っている。「サイズの差、そしてクロフォードにとっての大きな挑戦という点から、わずかにカネロ寄りの予想をしているが、さまざまな理由で強い確信を持ってそう言えるわけではない」
カネロ(63勝2敗2分、39KO)は、4階級制覇王者であり2度の4団体統一王者。直近では5月3日にサウジアラビアで
ウィリアム・スクールに物足りない内容のユナニマス・ディシジョン の勝利を収めている。 スクールに勝利したことで、グアダラハラ出身のカネロは2度目の4団体統一王者となり、2022年5月の
ドミトリー・ビボル戦での敗北以来、6連勝を飾った。
カネロはスーパーミドル級で11戦全勝(4KO)。
キャリアの大半を経て現在ではサウスポー主体となっているクロフォードに対し、バーンスタインはカネロの左フックを当てる能力が勝敗の鍵になると考えている。
「カネロにはサウスポーに対して非常に有効な武器がいくつかある」とバーンスタインは語った。「彼のダブルの左フック、ボディへの左フック、そして顔面への左フックは非常に優れている。この試合ではそれが極めて重要になると思う。なぜならそれがクロフォードの右方向への動きを封じるからだ。 人々は常にサウスポー相手には右ストレートが有効だと語るし、それは確かに重要な武器だ。ただし、その右ストレートを打ち込むための布石のひとつが左フックなんだ」
クロフォード(41戦全勝、31KO)は、4階級制覇王者であり2度の4団体統一王者でもある。カネロ戦では14ポンド上げて168ポンドで挑むことになる。2024年8月、クロフォードは当時無敗の王者
イスラエル・マドリモフに接戦の ユナニマス・ディシジョンの勝利 を収め、WBAジュニアミドル級王座を獲得した。
154ポンド級で唯一の試合を行う前、オマハ出身のクロフォードはウェルター級で8戦全勝(8KO)を記録し、2階級目での4団体統一王者となった。
クロフォードが勝利を収めるには、通常以上に手数を出すことが不可欠になるとバーンスタインは考えている。
「もしテレンス・クロフォードなら、1ラウンドで80発もパンチを放つ必要はないが、最低でも50発以上、できれば60発近くは打つべきだと自分は思う」とバーンスタインは語った。
「そうすれば――つまりカネロのパンチでダメージを受けなければ、何ラウンドかは試合の距離を支配できるだろうし、もしも彼が[ジャーメル]チャーロのようにパワーに大きく影響されて消極的になってしまうようなパフォーマンスを見せなければ、距離を支配しつつその数のパンチをカネロのカウンターを食わずに打ち込むことができれば、ラウンドを取れるチャンスがある」