ロンドン発──シェーン・マクギガンは、新たに指導する
マリク・ジナドをスーパーミドル級へ転向させる計画を立てており、
ハムザ・シェラーズとの対戦を実現させたいと考えている。
ジナドが初めてマクギガンの指導を受けたのは2018年だったが、最近になって再び東ロンドン拠点のトレーナーとタッグを組み、再び頂点への道を描こうとしている。
31歳のジナド(23勝1敗、17KO)は、昨年6月、リヤドのキングダム・アリーナで
ドミトリー・ビボルに6回TKOで敗れ、キャリア初黒星を喫した。その時ジナドは土壇場でのチャンスに向けてマクギガンに指導を依頼していたが、トレーナーは「十分な準備期間がない」と判断し断念していた。
しかし、ジナドは今年2月、マルタで行われたハリス・ジンド戦で4回TKO勝ちを収めリングに復帰し、両者は再びコンビを組むこととなった。
リビア出身のジナドは現在マルタに戻り、第2子の誕生を待ちながら過ごしているが、マクギガンは彼がチームに戻れば大きな計画が待っていると明かした。
そしてライトヘビー級でキャリアを築いてきたジナドにとって、その計画とは168ポンドへの転向を意味している。
「彼は本当にいい青年で、これまでも良い関係を築いてきた」とマクギガンは『
ザ・リング』に語った。
「ビボル戦の前にも電話をかけてきたが、あまりにも時間がなかった。私は“金儲けのためにやるつもりはない”と伝えた。マリクにはずっと時間を割いてきたし、物事を正しく進めたいと思っていたからだ」
「今は私たちが彼を指導し、面倒を見ている。だから良いチャンスを与えたいし、彼にとって有利な階級に落としていきたい。私は彼が本来スーパーミドル級の選手だと思う。背は高いが線が細く、しかも多くのスーパーミドル級選手を倒せるパワーを持っている。だからそれが私の計画なんだ」
またマクギガンは、リヤド・シーズンの大会でビボルと対戦したジナドが、同じくリヤド・シーズンのアンバサダーであるハムザ・シェラーズにとって理想的な相手になるだろうと示唆した。
イルフォード出身のハードパンチャー、シェラーズは7月の『The Ring III』大会でエドガー・ベルランガを5回TKOで下し、その存在感を示した。その勝利はカネロ・アルバレス戦への扉を開くはずだったが、メキシコ人スターはテレンス・クロフォード戦で多忙なため、シェラーズはその間に別の試合を模索する可能性がある。
いまマクギガンは、その完璧な解決策を持っていると考えている。
「マリクにはスーパーミドル級で素晴らしいチャンスが待っている」と彼は続けた。「ハムザ・シェラーズ戦こそ最高の一戦だと思う。
ハムザはつい最近、大舞台のリングで大きな勝利を収めたばかりだ。だからマリク・ジナドとの対戦はリヤド・シーズンにとって大きな試合になるだろう」
「そして彼は本当にその階級で問題なく戦える。ビボル戦では減量を全くしていなかった。朝食を取ってそのまま計量に臨み、試合前にせいぜい1ポンド増えただけだった。だからスーパーミドル級でハムザ・シェラーズと戦うのは間違いなく可能だし、多くの人々を驚かせるだろう」