シェキール・フィンはプロとして10年のキャリアを持ち、実力者たちとリングを共有してきたが、これまで大きなチャンスを与えられたことがない。だが、それも今回までだ。
ケベック出身のフィンは、木曜の夜にモントリオールのモントリオール・カジノで、評価の高い同郷の
ウィルケンス・マチューと対戦し、空位のNABFおよびUSWBCタイトルをかけて戦う。
「正直に言うと、これはカナダの中でも最高の2人による素晴らしいローカルマッチアップだと思う」とフィンは『ザ・リング』に語る。
「自分自身、この挑戦にワクワクしている。ウィルケンスにとっては少し早すぎると思うけどね。でも俺はタイトルを取りに来た。『こんなチャンスを逃すわけにはいかない』って言ったんだ。」
「この大会をひっくり返すつもりだ。おそらくまた俺をアンダードッグ扱いしてると思うけど、意味がわからない。だって挑戦しに上がってくるのはあいつの方なんだから。でも構わない。こういう試合でアンダードッグ扱いされるのは好きだ。みんなを見返すチャンスだからね。」
モントリオール出身のマチュー(14勝0敗、10KO)は、しばらくの間フィン(27勝3敗2分、17KO)を挑発してきたが、年上のフィンは自分の立場を守るつもりだ。ことわざにもあるように、「望むものには気をつけろ」だ。
「正直言って、彼はまだわかっていないんだと思う」とフィンは言う。「自信があるのはいいことだ。俺は自信を持って俺と戦いに来るファイターが好きだ。勝てると思っていない相手なんて望まない。」
彼は去年、私が
エリック・バジニャンと戦った後に自分に名乗りを上げる。で、もし彼らがこの「アイ・オブ・ザ・タイガー」のファイターたちを俺に差し向け続けるつもりなら、俺はただ彼らを倒し続けるだけだ。
先述の2024年5月のバジニャン戦で、フィンは素晴らしい内容を見せる。多くの人が、彼が勝利を奪われたと感じるほどで、結果はスプリット・ドローに終わった。
「ESPNの解説者も、こっちの解説者も、あちこちから“盗まれた試合だ”ってメッセージをもらったよ」と彼は言う。
「かなりショックな引き分けだった。自分が勝つべきだったと思っている。」
34歳のフィンは、その経験と悔しさを力に変え、若い挑戦者を相手に結果を出すつもりだ。マチューの才能は認めつつも、現実を突きつける覚悟だ。
「リング上でのフェイスオフでは、特に何も感じなかった」
とフィンは語る。
「彼は自信満々に見せるために、言うべきことを言っていただけだと思う。YouTubeで彼の試合をいくつか見たけど、スムーズで運動能力も高い選手だ。ただ、特別珍しいタイプじゃない。もちろん、実際に戦うのは初めてだからリングでどう感じるかは未知だけど、彼も俺のようなタイプの相手とは戦ったことがないだろう。つまり、お互いに初めての経験をするわけだ。今の自分を見せるのが楽しみだ。」
パーソナルトレーナーとして日中働くフィンにとって、今回の試合は2つの地域タイトル以上の意味を持つ。「この若造を倒すのが計画だ」とフィンは言う。
「俺は今フリーエージェントで、『アイ・オブ・ザ・タイガー』が俺を契約すれば、そのチームの一員として世界中のトップ168ポンドの選手たちと並ぶことになる。彼らはカナダ最大のプロモーション会社で、アメリカのプロモーターたちとも肩を並べている。カミーユ(エステファン)は素晴らしい仕事をしている。
彼はクリスチャン・ムビリをレスター・マルティネス戦という大舞台に立たせた。俺もそういう舞台に上がりたい。人生を変えるような金額を稼げる試合を掴みたいんだ。」
「こうしたすべてのことが、もっと大きくて良い方向につながる。でも、先を見すぎるのはよくない。今は目の前に、俺から奪おうとしてくるこの若造がいる。だから俺が“男”であることを証明しなければならない。」
マチューはアマチュア時代から天才的な才能を見せており、2023年初頭、18歳のときにプロへ転向した。
それ以来、この20歳のマチューは精力的に試合をこなし、4ラウンド戦から6ラウンド、8ラウンドへと段階を踏み、今回のフィン戦で初めて10ラウンド戦に挑むことになる。
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