ジェシー “バム” ロドリゲスが次々と相手をなぎ倒す中、ボクシングファンは彼に、自分より2階級上のパウンド・フォー・パウンド級スターたちと対戦するよう求める。
ザ・リング、WBA、WBC、WBOのスーパーフライ級王者ロドリゲス(23勝0敗、16KO)は、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで行われた「ザ・リングIV:ナイト・オブ・ザ・チャンピオンズ」で、
フェルナンド・マルティネス(18勝1敗、9KO)を10ラウンドでKOする。ロドリゲスは、115ポンドの完全統一王者になるために、現在のIBF王者
ウィリバルド・ガルシア・ペレス(次戦は12月27日にサウジアラビアで
寺地拳四郎と対戦)を追いかけるつもりだ。ペレスは、王座統一戦でのマルティネス以上に、さらに大きな劣勢で、実力差のある相手になるはずだ。
ロドリゲスがその征服を成功させれば、122ポンドの完全統一王者・
井上尚弥や、12月27日に同階級デビューを迎える
中谷潤人との一戦は、よだれが出るような激戦になる。
ロドリゲスは必ずしも急いで彼らと戦うつもりはないと言うが、中谷のコーチ、ルディ・ヘルナンデスは「バムを8ラウンド以内に止められる」と挑発する。
だが、ザ・リングの2024年最優秀トレーナーでもあるロドリゲスのコーチ、ロバート・ガルシアは「そう簡単にはいかない」と言う。
「俺はルディをすごく尊敬してるし、好きだ」とガルシアはザ・リングに語る。「俺のプロ初期3試合は、日本でルディと一緒にトレーニングした。ずっと友達だ。彼は俺にもハッキリ言ってきた。それが彼の意見だ。俺はその意見を尊重する。彼は自分の選手を信じてるし、俺も同じように自分の選手を信じてる。
『フェルナンド・マルティネス戦の前に、中谷戦のオファーがあった。誰もマルティネスの名前を出さなかった。中谷がバムとの試合をやめて階級を上げると聞かされるまでは。バムと俺は試合も金額もすでに合意していたんだ、年末までに中谷と戦うって。
『でも数日後、本田明彦さんから“中谷は122に上げるからバムとはやらない”と言われた。それで代わりにマルティネス戦になった。だから、俺たちが中谷と戦いたくないわけじゃない。いずれ必ず彼と向き合う。それはビッグファイトだ。素晴らしい試合になる。爆発的な試合になるだろう。
『俺は中谷を見てきた。バムの方がもっと賢くて、もっとテクニカルだと思うし、バムは勝てる。ルディみたいにKOは約束できない。中谷は強いファイターだしサイズも大きい。ただ、バムは勝つ。簡単ではないが』」
井上(PFP No.3)、ロドリゲス(No.4)、中谷(No.7)は、ザ・リングのパウンド・フォー・パウンドリストで互いに接近している。
井上(デビッド・ピカソ戦)と中谷(セバスチャン・レイエス戦)は、12月27日の「ザ・リングV:ナイト・オブ・ザ・サムライ」で別々の試合に出場し、両者が勝てば2026年にスーパー戦実現の期待が高まっている。
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。 X (旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。