憶測の域を出ないが、一般的に言えば、
テオフィモ・ロペスと
アーノルド・バルボサより優れた140ポンド級のコンビを見つけるのは難しい。2人のキャリアの上り方はまったく異なるものだったが、先週、世界タイトル戦でリングの中央に立ち、拳を交えた。
他人の意見に対して敏感になることはあまりない
リチャードソン・ヒッチンスであるが、「世界最高のジュニアウェルター級選手は誰か」という話題に自分の名前が最初に挙がらなければ、彼は気分を害する。先週金曜の夜、特に予定もなかったヒッチンスは、デザイナーズブランドの服に身を包み、金のネックレスをいくつか首にかけ、タイムズスクエアで開催された
『ザ・リング』主催の「FATAL FURY」イベントへと足を運び、ライバルたちの視察に出かけた。
IBFの140ポンド王者であるヒッチンスは、試合を楽しみにしていた。しかし、時間が経つにつれ、その期待は次第に薄れ、興味を失っていった。試合前、ブルックリン出身のヒッチンスは、どちらが勝つか確信は持てなかったものの、激しい打ち合いが展開されると信じていた。また、互角の戦いになるだろうとも思っていた。しかし、どちらの予想も外れた。
ヒッチンスの予想とは裏腹に、
ロペスが試合を完全に支配した。コンビネーションパンチから巧みなディフェンスまで、その夜のロペスはすべてが噛み合っていた。結果として、大差のユナニマス・ディシジョン(判定3-0)で勝利を収め、The RingとWBOのタイトルを防衛した。
ヒッチンスが求めているのは、ロペスがすでに手にしている「信頼」「複数のタイトル」「PFP(パウンド・フォー・パウンド)としての評価」である。そのための第一歩として、6月に
元ライト級統一王者ジョージ・カンボソス・ジュニアとの試合が予定されている。
ヒッチンスの見立てでは、ビッグマウスで知られるオーストラリア人のカンボソスは、世間が持ち上げているほどの実力者ではないという。彼はそこを突破口とし、さらに大きな試合へと進んでいきたいと考えている。その中には、ロペスとの対戦や、バルボサとの一戦も含まれている。
「俺はただ統一戦がしたいだけだ。同じ夜に2人まとめて倒せる」と、ヒッチンスは『ザ・リング・リング』の取材に対して語った。