パット・マコーマックは土曜日、イングランドのホートン・リー・スプリングで行われたWBAウェルター級タイトル挑戦者決定戦で、9回を戦い切った末に
ミゲル・パラを見事に仕留め、それまでのラウンドもほぼ全て支配した。
30歳のマコーマックは、4年前の東京五輪で銀メダルを獲得した実績を持つ。試合後には「最高の気分だ」と語り、この勝利はベン・デイヴィソンとリー・ワイリー両コーチの戦術が的確だったおかげだと感謝を述べた。
「相手はタフで前に出続けた。背は低かったけど、崩していった。トップ15の選手を倒したんだ。パンチが弾かれる場面もあったけど、間違いなく今までで一番タフな相手だった」とマコーマックは振り返った。
さらに「いい経験になった。10ラウンドを戦ったのは一度だけだったけど、時間が経つにつれてどんどん強くなっていった」と手応えを口にした。
序盤からマコーマックはパラに襲いかかった。ボディへの攻めを効かせた後、第7ラウンドには前の回でローブローで減点された鬱憤を晴らすかのように、3発・4発のコンビネーションを怒涛の勢いでつなげた。
パラも必死に打ち返したが、マコーマックの攻撃で足元がぐらつく場面もあった。しかしすぐに持ち直し、高いガードを構えながら前進を続け、自らも2発のコンビネーションでサンダーランド出身のマコーマックを捉える場面を見せた。
それでもマコーマックは全力を出し切り、あと一撃か二撃で試合が終わるかというところまで追い込み、ジョン・レイサム主審も背後から注意深く見守った。
だが、キャンバスに印刷された広告ロゴの上でタイミング悪く足を滑らせ、コンビネーションのリズムが途切れてしまう。それでも結末は訪れ、第9ラウンド終了後にパラの陣営が試合を止めた。
マッチルームのCEOフランク・スミスは、約6000マイル離れたメキシコでエドゥアルド・ヌニェスの初防衛戦を視察していたエディ・ハーンの代わりに会場へ姿を見せた。
スミスは、マコーマックと同じ陣営に所属するコナ・ウォーカーとの英国タイトル戦に興味があることを認めたが、マコーマックがまたしても印象的なパフォーマンスを披露したことで、選択肢は豊富にあると語った。
スミスはこう語った。
「マコーマック対ウォーカーは実現できれば素晴らしい試合だ。しかし国際的な名前も多く候補に挙がっており、パットはその全てに対応できる準備ができている。12~14か月以内に世界タイトルを獲るつもりなら、我々は彼をステップアップさせ、その舞台を用意する。」
アンダーカード試合結果
スーパーミドル級:トロイ・ウィリアムソン TKO9 マーク・ディッキンソン
ヘビー級:レオ・アタン TKO1 クリスティアン・ウワカ
女子ウェルター級:サンディ・ライアン PTS10 ジェイド・グリエソン
ライト級:キャメロン・ヴォーン PTS8 レウケン・コナ・ファクンド・アルセ
バンタム級:アダム・マカ TKO4 フランシスコ・ロドリゲス
女子バンタム級:ティア・マイ・エイトン TKO4 リディ・ビアリッチ
クルーザー級:ブラッドリー・ケイシー PTS4 ゴラン・コズル