モントリオール発――トルネード襲来。
オスレイス・イグレシアスは、まるで竜巻のように行く手のすべてをなぎ倒してきた。だが木曜、彼はこれまでで最も厳しい試練といえる
ウラジミール・シシキンとの対戦に臨む。
両者はIBFスーパーミドル級挑戦者決定戦で拳を交える。 試合は「Eye of The Tiger」主催のイベントのメインとしてモントリオール・カジノで行われ、午後6時30分(東部時間)から
punchinggrace.comで配信される。
「難しい試合だが大きなチャンスだ。準備はできている」とイグレシアス(13勝無敗12KO)は通訳を介して
『ザ・リング』に語った。「相手はロシア流の典型的なファイターで、リスペクトしている。優れたスパーリング・パートナーとも練習してきたし、しっかり準備している」
イグレシアスは、
168ポンドでリング誌によって3位にランクされ、2024年にブレイクアウトした。4試合で、堅実な相手に対してわずか9ラウンドしか必要としなかった。
彼は元世界タイトル挑戦者マルセロ・コセレスを1ラウンドで粉砕し、エフゲニー・シュヴェデンコを初回で倒し、打たれ強さで知られるセナ・アグベコを2ラウンドで突破。無敗だったペトロ・イヴァノフも圧倒して5回で仕留めた。
今年はより忍耐が必要となった。
「待って、また待たなければならなかったから難しかった」とイグレシアスは言う。「プロボクサーのキャリアでは普通のことだと分かっている。受け入れるしかない。今ここにいられて幸せだし、シシキンというタフな相手がいる」
マネージャーのベニー・ブランコは、焦るイグレシアスを落ち着かせ、大局に集中させる必要があった。
「彼は焦っていた」とブランコは語る。「日程を待っていたが決まらず、IBFの件もあって完璧ではなかった。4試合をこなして忙しくしていたのは良かったが、ラウンド数は多くなかった。休暇を取りつつ、ジムでは練習を続けていた」
イグレシアスは“目視テスト”を楽々と突破してきたが、「Eye Of The Tiger」ゼネラルマネージャーのアントナン・デカリーは、これは氷山の一角にすぎないかもしれないと考えている。もしそれが事実なら恐ろしい話だ。
「彼は遥かに上だ。まさに野獣で、今ボクシング界の“ブギーマン”の一人だ。誰も彼と戦いたがらない」とデカリーは言う。「シシキンが試合を受けたことは称賛に値するが、彼にとって第一希望ではなかったはずだ。もし自分がシシキンの立場なら、オスレイス・イグレシアスとは戦いたくない。彼はこの階級で最も危険な男で、世界チャンピオンになるだろう」
そしてボクシングを追うすべての人と同じように、キューバ出身のイグレシアスも9月13日にNetflixで行われる
カネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦――リング誌認定と4団体統一のスーパーミドル級王座戦――を視聴するつもりだ。
「カネロ対クロフォードは必ず見る。あの試合を待ち望んでいたし、今自分はその扉を叩いている。勝者との試合を手にしたい」と彼は言った。
シシキン(16勝1敗10KO)はリング誌スーパーミドル級9位にランクされる。2016年にプロデビューし、現在34歳。ナジブ・モハメディ(10回TKO)、ディアンドレ・ウェア(8回TKO)、そして無敗だったウリセス・シエラ(10回判定)を下して実力を示した。
また「ShoBox」で1敗のアグベコ(10回判定)を完封し、元IBF王者ホセ・ウスカテギ(12回判定)にも勝利。だが、その後は下位選手相手に時間を費やした末、昨年10月のIBF王座決定戦でウィリアム・スカルに判定で敗れている。
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