オーランド発——
ノニト・ドネアが望むのは、もう一度世界王座を狙う最後の挑戦を、今年残るビッグカードのひとつで実現させることだ。
4階級制覇王者のドネアは、11月14日にジョージア州アトランタのステートファーム・アリーナで行われることが
発表されたジャーボンテイ・デイビス対ジェイク・ポールのエキシビション戦のアンダーカード出場を希望している。
ドネアは6月14日、
アンドレス・カンポスに9回負傷判定勝ちを収め、WBAバンタム級暫定王座を保持している。
「ジェイク・ポールとタンク(デイビス)のアンダーカードに出られることを願っている」とドネアは『
ザ・リング』に語った。
「盛り上がる試合になると思う。とてもエンターテインメント性のあるイベントだし、自分の選択肢を広げるものだ。」
ドネアが彼らのアンダーカードに出場することは現実的といえる。というのも、彼はすでにジェイク・ポールのプロモーション会社「モースト・バリュアブル・プロモーションズ(MVP)」と関係を持っているからだ。ドネア(43勝8敗、28KO)はMVP主催のイベントで解説を務めてきた経歴があり、それは自身の競技力向上にもつながると同時に、3カ月足らずでの復帰実現に道を開く可能性もある。
「解説者をやることで、実際に自分はファイターとして成長できた。試合をゆっくり分解して話すことができるし、それが自分自身の戦い方やトレーニングの見方に役立っているんだ」とドネアは語った。
とはいえ、42歳のドネアは現在、WBAのスーパーバンタム級をめぐる状況に足止めされている。現王者は
アントニオ・バルガスであり、本来であれば暫定王者を解消するためにバルガス対ドネア戦が次のステップとなるはずだが、理屈通りに事が運ぶとは限らない。
堤聖也(12勝0敗3分、8KO)は、2月24日に
比嘉大吾との12回戦で激闘の末、三者一致ドローに終わり、速やかな防衛戦を行えなかったため、「休養王者」へ降格となった。
その報せを受け、バルガスは暫定から正規王者に昇格。その後、ドネアはアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたWBA主催「KO on Drugs」ウィークエンドの一環として暫定王座を獲得した。
バルガスは昨年12月、ウィンストン・ゲレーロ(22勝1敗、13KO)を10回TKOで下し暫定王座を獲得。その後の唯一の防衛戦では、7月30日に比嘉大吾(21勝3敗3分、19KO)と対戦し、三者一致のドローに終わった。
WBAが今後どのような判断を下すにせよ、ドネアは復帰戦でバルガス、堤、あるいは他の挑戦者であっても構わず戦う準備ができていると強調する。
「彼らを大いにリスペクトしている。でも、これはボクシングだ」とドネアは続けた。「最終的には、誰とでも戦う。」