ノニト・ドネアは、もう一度だけ世界タイトル獲得を目指してリングに戻る。
4階級制覇王者のドネアは、6月15日(土)にアルゼンチン・ブエノスアイレスのカジノ・ブエノスアイレスで、WBAバンタム級暫定王座をかけて
アンドレス・カンポスと対戦する。この試合は、将来の殿堂入りが確実視されるドネアにとって、およそ23か月ぶりの実戦となる。
42歳のドネアは現在2連敗中。2022年6月7日には、井上尚弥との再戦で2回TKO負けを喫し、2023年7月29日には、空位のWBOバンタム級王座をかけたアレハンドロ・サンティアゴ戦で判定負けを喫している。この試合は、テレンス・クロフォードがエロール・スペンス・ジュニアに9回TKO勝ちを収めた興行のアンダーカードで行われた。
ドネアが最後に勝利したのは、2021年12月11日。同じフィリピン出身のレイマート・ガバリョを4回でストップし、WBCバンタム級王座の2度目の防衛に成功している。
一方のカンポスは、4月12日にジムソン・ガルシアを3回TKOで下してこの試合に臨む。カンポス(17勝2敗1分、6KO)は、2023年6月10日に行われた初の世界挑戦で、元IBFフライ級王者サニー・エドワーズに12回判定で敗れている。
ドネア対カンポスの勝者は、
7月30日に日本で行われるWBAバンタム級王者アントニオ・バルガスと比嘉大吾の一戦の勝者への挑戦権を得ることになる。
ドネアが初めて世界王座を獲得したのは、2007年7月7日。当時無敗だった
IBFフライ級王者ビック・ダルチニアンを5回TKOで下した。
“フィリピン・フラッシュ”はその王座を3度防衛した後、スーパーフライ級(115ポンド)へ階級を上げ、4連勝を記録。その後さらにバンタム級へと上げ、2011年2月19日にはフェルナンド・モンティエルを2回KOで破り、WBCおよびWBOバンタム級王座を獲得して2階級制覇を達成した。
さらに2012年2月4日にはウィルフレド・バスケス・ジュニアにスプリット・デシジョンで勝利し、WBOスーパーバンタム級王座を獲得。2015年12月11日にはセサール・フアレスとの王座決定戦に判定勝ちし、WBOフェザー級の空位王座も手にした。