ロサンゼルス発──
ノエル・ミカエリアンは、どうしても“正当な評価”を得ることができない。
元WBCクルーザー級王者のミカエリアンは、今月初めにサウジアラビア・リヤドで行われた
バドゥ・ジャックとのタイトルマッチで、接戦の末に3度目となる判定負けを喫した。
ミカエリアン(27勝3敗12KO)は、ジャックよりも多い153発のパンチをヒットさせ、全体で301発多く放ったにもかかわらず、判定は114-114、115-113、115-113でジャックに軍配が上がった。DAZNの実況解説を務めたクリス・マニックスは、リングサイドからの採点で115-113でミカエリアンの勝利と評価していた。
2017年のクジシュトフ・ヴウォダルチク戦、2018年のマイリス・ブリエディス戦でも不当な判定負けを経験し、当時も多くのボクシングファンがミカエリアンの勝利だと見ていた。今回ばかりは、ミカエリアン陣営もこの判定を重く受け止め、明確な対処に動き出している。
ミカエリアンは
ザ・リングに対し、プロモーターのドン・キングとアドバイザーのアンソニー・ガージスが、それぞれWBCに対して今回の誤審に関する異議申し立てと即時再戦の指令を求める正式な書面を提出したと明かした。
「
勝利を奪われたのは明白で、みんながそれを分かっている」とミカエリアンはザ・リングに語った。「判定には本当にがっかりした。公平な扱いを受けなかった。試合では自分にできることはすべてやったが、ジャッジの決定権までは持っていない。試合後には、興行主のフランク・ウォーレンやフリオ・セサール・チャベスSr.をはじめ、多くの関係者が“お前が勝っていた”と声をかけてくれた。本当に悔しい。ようやく長いトンネルの先に光が見えると思っていたのに。」
“ダークホース”ことミカエリアンは、この試合を3週間前の短期間通知で受け、
負傷したライアン・ロジッキーの代役としてリングに上がった。実際、ミカエリアンはリング上で王座を失ったわけではなく、度重なる負傷やプロモーション上のトラブルに見舞われた2024年の影響で、WBCの“休養王者”としてこの一戦に臨んでいた。
「もしかしたら、自分は呪われているのかもしれない。非常に残念なことだ」とミカエリアンは語った。「正当な勝者に判定が届かない時に限って、“接戦だった”と言われる。本来なら、自分が王者であり、次のビッグファイトへと進むべき存在なんだ。」
フロリダを拠点とする34歳のアルメニア人、ミカエリアンは、自身で試合映像を見直した結果、116-112で自分の勝ちだと採点したと語り、終盤に向けて優勢だった点を強調した。
もしWBCのクルーザー級タイトルを保持していれば、ミカエリアンはザ・リングおよびIBF王者ジャイ・オペタイアや、WBA・WBO統一王者ヒルベルト “スルド” ラミレスとの王座統一戦へと進む可能性もあった。
今、彼が求めているのはバドゥ・ジャックとの再戦だ。
Manouk Akopyanはザ・リング誌の主任記者。XとInstagramでは @
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