井上尚弥と
中谷潤人が金曜に行われた
「ザ・リングV:ナイト・オブ・ザ・サムライ」初回記者会見の主役を務め、両者がそれぞれ12月27日にサウジアラビア・リヤドでの試合に勝利すれば、2026年に対戦する可能性が高いとの期待が高まる。
同大会は、2万2000人収容のモハメド・アブド・アリーナで開催され、3つの世界タイトル戦を含む豪華ラインナップが予定されている。
試合はDAZNで世界同時配信されるほか、日本国内ではLeminoで無料放送され、非加入者向けにはPPVでも提供される。来月出場予定の日本人ボクサー6名全員がメディアに紹介され、続く会見では、それぞれが2025年を最高の形で締めくくり、2026年に向けてさらなるチャンスをつかむという前向きな意気込みを語った。
パウンド・フォー・パウンドのスターである四団体統一122ポンド王者・井上尚弥と、三階級制覇王者・中谷潤人――ともに戦績31戦31勝無敗――の2人が、スーパーバンタム級での頂上決戦へ向けてカウントダウンが進む中で、当然ながら話題の中心となる。その会見には、リング誌アンバサダーを務める堤兄弟(
颯人と
怜人)らの姿もあった。
9月中旬に
ムロジョン・アフマダリエフを大差で下したばかりの井上は、今回の相手であるメキシコの
デイビッド・ピカソ(32勝0敗1分17KO)を「タイプの違う挑戦者」と評し、「彼はとても攻撃的なファイター。簡単な試合にはならないけれど、ベストを尽くす」と通訳を通じて語った。
また、フェザー級への転向の可能性を問われると、「まずはピカソ戦に集中し、その後に2026年のビッグマッチを考える。チームと話し合いながら、一歩ずつ進めていく」と答えた。
プロモーターの大橋秀行氏は、「世界中のファンが注目するこのイベントに関われることを光栄に思う」と語り、日本とサウジアラビアの架け橋をさらに強固にしていきたいと述べ、「この大会はそのための本当の一歩になる」と強調した。
なお、今年は日本とサウジアラビアが1955年に国交を樹立してから70周年の節目にあたり、今週中にはサウジ・ジッダで記念行事も行われた。
井上尚弥の父でありチーフトレーナーでもある井上真吾氏は、「すべての試合に変わりはなく、油断はない。2026年にビッグマッチが控えていても、目の前の無敗の25歳ピカソを軽く見ることはない」と語った。
続報は追って伝えられる。