カリフォルニア州サンタモニカ──評判高い作家マーク・クリーゲルが、土曜日に自身の拠点へと戻り、ホームカミングを果たした。
最新作
『Baddest Man: The Making of Mike Tyson(最凶の男──マイク・タイソンの誕生)』のプロモーションで1か月にわたるツアーを終えたばかりの、ニューヨーク育ちで現在はサンタモニカを拠点とするクリーゲルは、ロサンゼルスのチャーチル・ボクシングジムにて、書籍の朗読会とサイン会を開催した。
イベントでは、ESPNの『トップランク』で長年の同僚でもあるクリスティーナ・ポンチャーとの対談が行われた。ラリー・マーチャントをはじめとする著名人や、家族、友人、そして約100人のファンが集い、アイアン・マイクを形作ったもの、そしてかつてクリーゲルが忌み嫌っていたこの魅力的な戦士を記録に残す過程で得られた数々の発見に耳を傾けた。
最近結婚したばかりのクリーゲルは、ピーター・バーグとフレディ・ローチによって創設されたこのジムが、自身の人生の暗黒期において「打ち、打たれる場所」として心の支えとなっていたことを語った。
レイ 「ブームブーム」 マンシーニ、ジョー・ネイマス、ピート・マラビッチらの伝記作家として知られるクリーゲルが今回取り組んだのは、長年にわたって語り尽くされてきた暗くも魅力的な存在を、新たな視点と深みで再構成する挑戦である。
当初はエッセイとして始まったこのプロジェクトは、ESPNのレポーター兼コメンテーターであり、かつて『ニューヨーク・デイリーニュース』のスポーツコラムニストだったクリーゲルにとって、最終的に二部構成の巨大な書籍へと発展した。クリーゲルは、ハムストリングの怪我からの回復中に鎮痛薬を服用していた際、「朦朧とした状態で、出版社に借金を返すために
タイソンについて書く契約を引き受けてしまった」と冗談めかして語った。
「正直に言うと、タイソンがどんな人間だったかを再び掘り起こしたいとは思わなかったし、若かりし頃、まるでタブロイドの天才気取りで書き殴ったあの[罵倒]記事たちを再び振り返りたいとも思わなかった」とクリーゲルは語る。「彼についてはすでに膨大な量の文章が書かれている。彼はタブロイド文化の原点のような存在で、彼自身の自伝ですら容赦ないものだった」
『Baddest Man』は全448ページにわたり、主人公であるタイソンの誕生から1988年にマイケル・スピンクスを1ラウンドでノックアウトするまでの道のりを、彼自身の自伝や過去の著作とは異なる形で描いている。
クリーゲルは綿密な取材を行い、元世界ヘビー級王者であるタイソンの形成期を追跡。異母兄弟やアマチュア時代の対戦相手、スパーリングパートナーたちの証言を通して、1985年にプロ転向するまでの背景を明らかにしている。
「自分の書く本は“踏み込みすぎ”なんだ」とクリーゲルは語る。「でもタイソンを、彼が乗り越えてきたものによって見直すことにした。彼は悪役だったが、嫌いにはなれない人物でもある。人生で痛い目を見れば、判断力は少しは良くなる。そうやって自分を納得させて、彼について書くことにした」
書籍の抜粋は、ESPN、Esquire、ニューヨーク・ポストに掲載されている。
クリーゲルは現在、本作の第2部に取り組んでいる。
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。
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