金曜にジェイク・ポールがアンソニー・ジョシュアを倒す可能性があると信じている人間より、サンタクロースの存在を信じている人間の方が多いかもしれない。

ジョシュアは、高額報酬が用意された“クリスマス前の一戦”を前に陽気な様子を見せており、世間がポールが無残に焼き尽くされると予想する中で、元2度のヘビー級王者はまったく異なる見方を示す。

「ジェイクがクレイジーだとは思わない。彼は現実主義者で、理論的な男だし、良い試合をしたいと思っている」と、ジョシュアは『MVP Uncut』で語る。

「世界中に自分をアピールできる絶好の機会だと捉えた。ジェイクは賢いオペレーターで、壮大な夢を実現するために優れたチームを周囲に揃えている。とても頭のいい若者だと思う。」

「誰であっても過小評価してはいけない。どこからでも新しい才能は現れる。彼は新たに台頭してきた存在で、非常に真剣に受け止めなければならない……。この業界では、どれほど才能があっても、チケットを売れず、観客を集められなければ、その力を世界に示すことはできないと常に分かっている。

だからこそ、市場性と実力の両方が必要だ。その二つが噛み合えば、成功への方程式になる。」

賛否を呼ぶポールは、この5年間で築いた熱狂的な支持基盤を武器に、ファイトを重ねながらボクシング界の顔の一人へと成り上がる。同時に、巨額の報酬と勝利を、慎重に選ばれた対戦相手から積み上げてきた。

ポールは58歳のマイク・タイソン、全盛期を過ぎた元MMA王者たち、さらには勝ち目のないプロやセレブリティを下してきた。キャリア唯一の敗戦は、同じく駆け出しだったトミー・フューリー戦で、ポールはダウンを奪いながらも、8回戦のスプリット・デシジョンで敗れている。

フロリダ州サウスビーチから金曜にNetflix配信される大一番に向け、ポール（12勝1敗、7KO）は、体格で劣るライト級のジャーボンタ・デービスと戦う準備から一転し、巨体のジョシュア（28勝4敗、25KO）と対峙することになる。

ジョシュアは再起のキャンペーンに臨んでおり、2024年9月にダニエル・デュボアから喫した衝撃的なKO負けからの白星復帰を目指す。予想通りポールを退ければ、来秋にはタイソン・フューリーとのメガファイトが待ち受ける。

「情熱がある。飢えている。今もここにいて、心の底から戦う準備ができている」とジョシュアは語る。

「神のご加護で祈りが届き、仕事を成し遂げ、ジェイクを壮絶な形で倒して勝利をつかみたい。」

Manouk Akopyan は『ザ・リング』誌の主任ライターである。XおよびInstagramでは @ManoukAkopyan をフォローできる。