ほとんどのボクサーは、自分に合った階級に落ち着くものだ。しかし、マリオ・バリオスはいまだにその階級を完全には見つけていない。

2013年にプロデビューした当時、バリオスはスーパーフライ級で戦っていた。その後、着実に階級を上げ続け、現在は147ポンド（ウェルター級）で世界王者としてリングに立っており、この階級では2022年初頭から活動している。

30歳となった今、自身の状態には満足しているバリオスだが、ウェルター級が最終地点だとは考えていない。

「階級を上げるのは時間の問題だよ」と、バリオスは『Mainevent』に語っている。

ジュニアミドル級への移行が実現すれば、彼にとっては通算7階級目の挑戦となる。ただし現時点では、ティム・チューやセバスチャン・フンドラ、ジャーメル・チャーロといった選手たちとの対戦は“将来の話”。バリオスはまず目の前の課題に集中したいと語っている。

7月19日、マリオ・バリオスは複数の目標を同時に達成しようとしている。まずはWBCウェルター級王座の2度目の防衛、そして伝説的ボクサーを相手に勝利を収めることだ。これらはいずれも、彼が最高のパフォーマンスを発揮できれば十分に可能なミッションである。

当日、バリオス（29勝2敗1分、18KO）がリングで向かい合うのは、元8階級制覇王者のマニー・パッキャオ。パッキャオは実に4年以上もリングを離れていたが、何らかの理由でバリオス相手に勝機を感じており、今回の試合で正式に現役復帰を果たす。

朝目覚めたときも、夜眠りにつく前も、マリオ・バリオスの頭にあるのはマニー・パッキャオとウェルター級のトップ戦線のことだけだ。154ポンド（ジュニアミドル級）への階級アップは将来的な選択肢として視野に入れているものの、今はその考えに浸っている余裕はない。

「今はウェルター級に全神経を集中している」とバリオスは語る。「まだ体重も無理なく落とせている。でも、いずれ体にとって厳しくなったときが来たら、その時こそ階級を上げるつもりだ。」