ウイスマ・リマは、
ジャロン・エニスをボクシング界で最も注目される才能の一人たらしめている卓越したスキルの数々を過小評価することはなかった。
アンゴラ生まれのスーパーウェルター級ボクサーであるリマは、2019年2月のプロデビュー以来、15戦の相手とは明らかに違う存在がエニスであることを認めている。しかし、リマはまた、土曜夜にエニスに勝つ見込みがないと言う者たちに対し、「小柄なウェルター級選手を打ちのめすこと」と「長年その階級で戦ってきた相手を支配すること」は別物だと釘を刺した。
リマは確信している。エニスがキャリアを通してスーパーウェルター級やミドル級で戦ってきた選手と拳を交えるとき、147ポンドのウェルター級リミットまで体重を絞っていた時よりも、はるかに苦戦するだろうと。エニス(34勝0敗、30KO、1ノーコンテスト)は、
今週WBAが暫定スーパーウェルター級王座決定戦として承認した12ラウンド戦でリマ(14勝1敗、10KO)と対戦し、154ポンド級デビューを飾る。
リマによれば、エニスは驚かされることになる。もしエニスが、故郷フィラデルフィアのXfinityモバイル・アリーナでのこの試合が、昨年4月12日にニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールで行われた
元WBAウェルター級王者エイマンタス・スタニオニス(16勝1敗、9KO、1ノーコンテスト)に対する6ラウンドでの圧勝と同じようなものだと思っているなら、全く違う現実が待っていると警告する。
リマは『ザ・リング・マガジン』の取材で次のように語った。
「ブーツはこれまでで最も強い相手である。ブーツは非常に優秀だが、まだいくつかレベルアップすべき点があると思う。彼はこれからこの階級に上がるわけだが、今こそ『本当のブーツ』が見られるだろう。というのも、ウェルター級時代のブーツはあまりにも大きく、小柄な相手とばかり戦っていたからだ。今度は自分と同じサイズの選手たちと戦うことになる。
この階級で彼にパワー、スピード、そしてフットワークがあるかどうかを見てみよう。スーパーウェルター級はウェルター級とは違う。この階級の選手たちはよりパワーがあり、スピードも強さも上だ。彼はリング上でより賢く、より速い判断力を求められるだろう。ウェルター級のときと同じように戦えるのか、見ものだ。」
28歳のエニスは、6月に『The Ring』誌、IBF、そしてWBAのウェルター級タイトルを返上した。その理由は、147ポンドまで体重を落とすことが肉体的に過度な負担となっていたためである。
それでも、彼はリトアニア出身のスタニオニスを打ち崩した際、まったく衰えを見せなかった。ウェルター級統一戦の第6ラウンドでスタニオニスをダウンさせたエニスは、3人の採点者全員が60対53をつける完封勝利を収め、スタニオニス陣営のマーヴィン・ソモディオ・トレーナーが第7ラウンド開始前に試合を止めた。
ポルトガル出身のリマ(32歳)は、2023年6月にアイルランドの
アーロン・マッケナ(20勝0敗、10KO)に10ラウンドのミドル級戦で判定負けして以来、4連勝中である。その試合は1週間前のオファーで受けたものだった。以降の4勝はすべて相手選手の母国で挙げたものであり、だからこそリマはフィラデルフィアでエニスと戦うことに全くためらいがなかったという。
リマの自信に反して、ブックメーカーのドラフトキングスはエニスを30対1の大本命としており、DAZNが全世界に配信するこのメインイベントでの勝利を予想している。
DAZNのアンダーカード放送は東部時間午後8時(太平洋時間午後5時)に開始される予定である。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。