ヘビー級4団体統一王者
オレクサンドル・ウシクには、もはや証明することはあまり残っていない。
ここ4年間で
タイソン・フューリー、
アンソニー・ジョシュア、
ダニエル・デュボアをそれぞれ2度ずつ倒し、ウシク(24勝0敗15KO)は頂点に一人立ち、次の一手をうかがっている。
ボクシング界では38歳のウクライナ人に引退を勧める声がある一方で、
ジョセフ・パーカーや
モーゼス・イタウマにチャンスを与えるべきだという意見も出ている。
ボクシング界のレジェンドで元ヘビー級4団体統一王者の
レノックス・ルイスは、ウシクに「自分のリズムで進め」と助言する。
「自分のタイミングで引退すればいいと思う。ただし俺のように頂点で引退しろ」とルイスはSky Sportsに語る。「引退するかどうかは結局その選手次第だ。本人が『そろそろだ』という気持ちを持たないといけない。ただ彼は若いボクサーに多くのことを教えられるはずだ――献身、努力、犠牲……彼自身がその道を歩んできたからだ。
ボクシングで一番になる、全てのベルトを手にしてNo.1になる――それが一番難しいことだ。必ず阻もうとするライバルがいる。お前に勝ちたい、初めて土をつけたいと思う奴らが待ち構えている。だからこそ、頂点で引退することが大事なんだ。」
ルイスは2003年、ビタリ・クリチコをカットによるTKOで下した後、38歳でグローブを吊るした。その前年にはマイク・タイソンをKOし、2001年にはハシム・ラーマンに喫したKO負けをリマッチで仕返し。通算戦績42勝2敗1分の中で、イベンダー・ホリフィールド、デビッド・トゥア、アンドリュー・ゴロタ、シャノン・ブリッグスといった強豪も撃破している。
一方のウシクは
、7月にデュボアをKOして以来、背中の負傷を抱えながら過ごしており、さらにドウェイン “ザ・ロック” ジョンソンと共演する映画『The Smashing Machine』にも出演している。
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramで @ManoukAkopyan をフォローできる。