もしレフェリーが
3月の
ジャーボンテイ・デービス戦で、デービスが膝をついた場面を正しくダウンと判定していれば、
ラモン・ローチ・ジュニア は「アップセット・オブ・ザ・イヤー」の最有力候補になっていた可能性が高い。
しかし判定勝ちを得る代わりに、ローチはマジョリティドローに甘んじることになった。再戦を組むためにデービスの動向を何ヶ月も待ち続けたものの、“タンク”は結局、
ジェイク・ポール戦(その後中止)に進もうとしたため、ローチはついにキャリアの新たなページに進むことができる。
次なるチャレンジは土曜日。ローチ(25勝1敗2分、10KO)は、WBCジュニアウェルター級暫定王者アイザック・クルス(28勝3敗1分、18KO)とテキサス州サンアントニオのフロスト・バンク・センターで対戦し
、PBC on Prime Video のPPV大会を締める。「前回の試合が“たまたま良い一日だった”だけじゃないことを示すために来ている」とローチは記者会見で言う。「毎回ああいう試合をやるつもりだ。ファンのためにショーを見せて、自分がこういうビッグイベントのメインを張れるレベルだと証明したい。」
「自分の目標はずっと同じで、“最高の相手と戦うこと”だ。ここまで来ることは分かっていたし、時間の問題だった。自分が何をできるか分かっているし、キャリアを通してずっとそれを自分自身に証明してきた。」
クルス戦は、ローチが昨年6月以来、3階級で戦う3試合目となる。ローチはフェアガル・マクロリーに8回TKOで勝利してWBA・130ポンド王座を獲得。その後ライト級へ上げてデービスに挑み、今回さらに階級を上げてジュニアウェルター級のクルスと対峙する。
「めちゃくちゃ強くなる。減量が減って、動ける幅が広がる。今が肉体的に全盛期だし、階級を上げることは自分にとってプラスだ」とローチは言う。
「140ポンドにとどまる可能性も十分ある。状況次第だ。ただ最終的には135に戻ってチャンピオンになりたい。あの階級ではタイトルを不当に奪われた気持ちがあるから。」
アグレッシブなクルスは、デービス(UD負け)、ジオバニ・カブレラ(SD勝ち)、ホセ・バレンスエラ(SD負け)戦に見られるように、自分より技巧派の相手を苦手としてきた。ローチが純粋なボクシングスキルを徹底すれば、強打を誇るメキシカンにとって長い夜になりかねない。クルスのベスト勝利は、昨年3月のロランド・ロメロ戦だ。
「彼のスタイルは大歓迎だ。自分の強みと完全に噛み合うから」とローチは言う。「タフで relentless なタイプのスパーリングパートナーを入れて準備してきた。… クルスは素晴らしいファイターだし、爆発力があって、ファンが見たがるタイプ。そのスタイルを引き立てられる相手として自分は最適だと思う。
“絶対に見てほしい。期待どおりの試合になる。俺が勝つし、最高のショーになる。」
ローチは2019年、WBO 130ポンド王座を懸けたジャメル・へリング戦で初黒星を喫して以来、大きく成熟した。今では層の厚い階級を跨ぎながら高い目標を掲げている。
「自分が何をやりに来たのか、みんなに言ってきた。“オールドスクールのボクシングを取り戻す”ことだ」とローチは語る。「クルス戦を受けた時点で、俺がそういう男だと証明している。この試合は確実に“バンガー”になる。」
「この勝利は大きなステートメントになる。階級を上げる自分を“小柄で狙いやすい相手”と見るボクサーもいるかもしれないが、この試合に勝てばWBC王者、あるいは他の王者への挑戦権が見えてくる。それが自分の望みだ。
“リングに上がるたびに、史上最高のファイターの一人として名前を残す男だと示すことが自分の目標だ。」
Manouk Akopyanはリングの主任ライター。Xとインスタグラムで @ManoukAkopyan をフォローできる。