テオフィモ・ロペスは、誰とでも戦う覚悟があるかのように振る舞っている。しかし、キーショーン・デービスに言わせれば、その中で最も重要な言葉は「振る舞っている」だ。

ここ数年、デービス（13勝無敗、9KO）はロペスを苛立たせようとあらゆる手段を尽くしてきた。顔を合わせれば貫くような視線を送り、あらゆる罵倒を浴びせ、まるで「神の子」以外のすべての呼び名で彼を呼んできた。

それにもかかわらず、ロペスは挑発に乗らない。常に冷静さを保ち、同じプロモーションに所属していながらデービスを完全に無視している。

現在、ロペスが保持する『The Ring』誌およびWBOのスーパーライト級王座は、かつてのような神秘性を失いつつある。新たな挑戦を求める中で、ロペスは147ポンド（ウェルター級）に階級を上げ、ジャロン・エニスとの対戦を視野に入れているようだ。

一見すると、それは大胆不敵な姿勢にも見える。エニスは誰もが対戦を避けるタイプの強豪だが、ロペスは繰り返し彼の名を口にしてきた。だが、何かがおかしい。表向きには偉大さを追い求めているように見えても、実際には安全圏に逃げようとしているだけではないか。

「テオは俺のことをクソほど怖がっている」とデービスはFightHype.comに語った。「147ポンドに上げたいのは、俺がすぐ背後に迫ってるのを分かってるからだ。俺はもうこれ以上、誰かを追いかけるつもりはない」

デービスは、特定の選手を追いかけることに疲れつつあるが、自身のWBOライト級王座を守ることには意欲を失っていない。

6月7日、彼はハードパンチャーのドミニカ共和国出身、エドウィン・デ・ロス・サントスとの対戦で初防衛戦に臨む予定だ。現在の関心はこの一戦に集中しており、まずは目の前の相手を倒すことが最優先である。しかし、それが片付いた暁には、有名選手の背中に次々と照準を定めていくつもりだ。ただし、ロペスはそのリストから外れることになる。戦いたくないからではなく、むしろ哀れみからだ。

「もうこれ以上、彼をいじめ続けたくない」とデービスは締めくくった。