ケイティ・テイラーがボクシングから一時離れる決断を下したことで、WBCは彼女を休養王者に指定。これによりシャンテル・キャメロンとサンディ・ライアンがWBC世界スーパーライト級王座を争うことになった。
2階級で4団体統一を果たしたテイラー(25勝1敗, 6KO)は、最後にリングに上がったのは
7月11日で、その時はアマンダ・セラノに3度目の勝利を挙げている。
華やかなキャリアにおける唯一の敗北は、2023年5月の初戦でシャンテル・キャメロンにマジョリティ・デシジョンで敗れた一戦だった。39歳のテイラーはその6か月後の再戦で雪辱を果たし、4本のベルトすべてを手にした。
敗戦からの復帰戦で、キャメロン(21勝1敗, 8KO)は空位のWBC暫定王座を獲得し、その後2度の防衛に成功した。こうした状況を受け、
WBCは8月にテイラーへ、ノーサンプトン出身の34歳キャメロンとの防衛戦を義務付けていた。
両陣営が合意に至るための最初の期限は8月28日だったが、テイラー陣営はその期間の延長を要請し、認められていた。
しかし新たな期限が迫る中、WBC会長マウリシオ・スライマンによれば、テイラーは「個人的な事情に専念する」ためボクシングから離れる決断を下した。
この決定の結果、正規王座がどう扱われるのかは明らかになっていない。キャメロンは2024年7月から暫定王者として君臨しており、その間は制裁料も支払ってきた。しかしスライマン会長の声明は、キャメロンを正式に新王者と認定するのではなく、同じ英国人のライアンと対戦して「王座を正式に承認する」必要があることを確認するものだった。
テイラーについてスライマン会長はこう述べた。「彼女は個人的な事情に専念するため、しばらくリングから離れる意向を示した。」
「彼女に義務付けられていた試合はシャンテル・キャメロン戦だったが、休養王者に指定することで、サンディ・ライアンとキャメロンの対戦を命じ、WBC世界スーパーライト級王座を正式に承認することになる」
32歳のライアンは女子ボクシング界を代表する存在の一人であることに疑いはないが、
ミカエラ・メイヤーに2連敗を喫して以降、再起を図っている。復帰への第一歩は、9月9日にサンダーランドで行われたジェイド・グリールソン(5勝0敗1分)戦での判定勝ちだった。
WBCが彼女を140ポンド王座戦の指名挑戦者に据えたのは不可解に思える。というのも直近5戦でわずか2勝しか挙げておらず、同階級で最後にリングに立ったのは2022年だからだ。WBCのスーパーライト級ランキングには名を連ねていないものの、ウェルター級では3位に位置している。
一方で、ライアンとキャメロンがテイラーの旧王座を懸けて戦う準備を進める中、休養後のテイラーがどう動くのかはいまだ不透明だ。
水曜日に
「ザ・リング・マガジン」の取材に応じた長年のプロモーター、エディ・ハーンは「彼女が年内に再びリングに上がることは絶対にない」と語った。
「もし再びリングに立つとすれば、2026年の春から夏になる。最も早くて5月だが、正直なところ本当に復帰するかどうかは分からない。」
「WBCはシャンテルにタイトル戦を認め、ケイティはいつでも戻ってきて好きな相手と戦うことができるだろう」