リチャードソン・ヒッチンズは、
ジョージ・カンボソス・ジュニアにとってどこか見覚えがある存在だ。
外見やファイトスタイルではなく、その態度において。はっきりとは言わないものの、ヒッチンズはカンボソスに
テオフィモ・ロペスを思い起こさせるという。
止まらない悪口、ぞんざいな態度、そしてオッズメーカーからの軽視――それらすべてが、カンボソスがスターになったあの夜を思い起こさせる。
2021年当時、ロペスはニューヨークをまるで自分の街のように歩いていた。そしてある意味で、それは事実だった。しかし、カンボソスがリングに上がり、ブルックリン出身のロペスを番狂わせで破ったことで、オーストラリア人の存在感は今なお薄れていない。
ヒッチンズに対して、カンボソスは「悪くない選手」と見ているが、頂点には達していないとも考えている。実力も過大評価だとし、さらにブルックリン出身のヒッチンズ(19勝0敗7KO)は「ファンに好かれていない」と断じている。
現IBF世界140ポンド王者にとって幸いなのは、シドニー出身のカンボソスがただ王座を奪うためだけでなく、“この日を救うため”にもやって来たということだ。
「この子じゃチケットは売れない」とカンボソスは最近FightHype.comに語った。「だから“大物”を呼んだんだ。俺は頂点を経験しているんだからな。」
この12回戦はDAZNでメインイベントとして配信される予定だ。
キャリアの大半をライト級(135ポンド)で戦ってきたカンボソス(22勝3敗、10KO)は、昨年スーパーライト級へと階級を上げた。
これは、昨年5月12日にオーストラリア・パースで
ワシル・ロマチェンコに11回TKOで敗れたことを受けての決断だった。
階級を上げたことで与えられた猶予は、31歳のカンボソスの身体にとって明らかにプラスに働いたようだ。最近ジェイク・ウィリーに勝利した際には、その場に立ち止まりポーズを決める余裕も見せた。
新しい体つきに満足しているカンボソスは、ヒッチンズ戦の計量前にもう何度か食事を楽しめることにも上機嫌だ。身体面が精神面に追いついた今、再び世界王座を目指せることを世界に証明するのが待ちきれないという。
「調子はいいし、リフレッシュできている」とカンボソスは語った。「とにかくハングリーで、やる気に満ちている。ヒッチンズは新チャンピオンだが、6月14日に自分の力を見せるのが楽しみだ。」