ニューヨーク — 木曜日、
リチャードソン・ヒッチンズが
ジョージ・カンボソスに金を見せつける。
ジョージ・カンボソスの父でありマネージャーでもあるジム・カンボソスの要求に応じて、
ヒッチンズは5万ドルの現金を最終記者会見の場となるマディソン・スクエア・ガーデンに持参した。だが、ジョージとジム・カンボソスはその提案を一蹴し、それが発端となって対立が激化し、マッチルーム・ボクシングのセキュリティが両者を引き離す事態となった。
ジム・カンボソスは、その混乱の中でヒッチンズのトレーナーであるレニー・ウィルソンをマイクで殴ったように見えた。ウィルソンはその後、椅子をジム・カンボソスに投げつけようとし、記者会見の終盤でステージから退場させられた。
苛立ちを見せたヒッチンズは、ウィルソンや数名のチームメンバーとともに記者会見の場を後にし、騒動についてメディアには何も語らなかった。
その直前、彼はカンボソスに向かって怒鳴った。「その金を賭けろよ、この野郎!…いろいろ言ってるけど、だったら5万ドル賭けようぜ!」
これに対し、無敗のIBFジュニアウェルター級王者であるヒッチンズに対し、ジョージ・カンボソスは「すでに自分自身に賭けてある」とブックメーカーでの賭けを明かした。オーストラリアの挑戦者はヒッチンズにも同じように賭けるよう促し、顔が近すぎると感じた瞬間に彼を突き飛ばした。
「話はもう終わりだ」とカンボソスは言い放った。「何を言いたいか知らないが、構わない。俺はここにいる。今でも、金曜の夜でも、土曜でも、いつでも戦う準備はできてる」
ジム・カンボソスは、ヒッチンズが5万ドルの賭けに固執するのは、マネージャーのキース・コノリーが結んだ契約内容に不満を抱いているからだと主張した。これに対しヒッチンズは、今回の試合で自身が100万ドル以上を稼ぐと反論し、これはDAZNで世界配信されるメインイベントでカンボソスが得る金額を大きく上回ると述べた。
さらにジム・カンボソスは、ヒッチンズが記者会見に5万ドルを持ち込んだのは、試合への注目を集めるための話題作りに過ぎないとも主張した。
「俺が知ってるのは一つだけ、お前は6週間のトレーニングキャンプ中ずっと5万ドルのことばかり考えてた」とジム・カンボソスは語った。「なぜだかわかるか?お前のマネージャーがひどい契約を結んだからだ。俺はお前のPPVの取り分、保証金、チケット収益からも金を引き出すほどいい契約を結んだんだよ」
ドラフトキングスによると、ヒッチンズ(19勝0敗、7KO)は、IBF同級3位の挑戦者カンボソス(22勝3敗、10KO)に対して12対1の圧倒的な本命とされている。両者による12ラウンドの140ポンド級タイトルマッチは、
DAZNで配信される興行のメインイベントとして行われ、日本時間では午前7時30分(現地時間午後6時30分)に配信開始予定となっている。
Keith Idecは『ザ・リング』誌の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @
idecboxing で連絡可能。