ニューヨーク —— ジョージ・カンボソス・ジュニアは、もはや呆れたように目を転がすだけだ。
元ライト級統一王者の彼は、リチャードソン・ヒッチンズの口から出る言葉の数々に信じられない思いでいる。実際、ヒッチンズ自身すらも、自分で口にしていることの多くを本気で信じていないとカンボソスは確信している。彼の目には、それらはすべて自身とジュニアウェルター級タイトル戦を盛り上げるためのパフォーマンスにしか映っていない。
カンボソス(22勝3敗、10KO)は、特に
ヒッチンズが「ボクシングよりも打ち合いに応じる」と主張している点に強い疑念を抱いている。土曜夜、マディソン・スクエア・ガーデン内のシアターで行われる12回戦に向け、オーストラリアの挑戦者はこう見ている――ブルックリン出身のヒッチンズ(19勝無敗、7KO)は、ジャブとフットワーク、そしてディフェンス力を駆使して距離を保ちながら安全に戦うはずだと。それがIBF世界ジュニアウェルター級王者である彼にとって最も有利な戦い方だからだ。
ヒッチンズの発言の中で、カンボソスが唯一信じているのは、「たとえファンを楽しませるスタイルでなくても、自分は勝利を何より重視する」という点だ。
「あいつはちょっと偽善者だよ」とカンボソスはザ・リングに語った。「自分で言ってることを本気で信じてないんだ。面と向かって話してるときもそうだったし、他でも言ってるのを見た。でもその一方で、“打ち合いに応じる、他の連中みたいな戦い方はしない”なんて言って、他の選手をバカにしたり、リスペクトを欠いた態度をとったりする。完全に混乱してるよ。」
「今やチャンピオンとして、試合を売らなきゃいけないプレッシャーや、すべての注目を浴びる立場になってるわけだけど、その重圧が彼の思考を曇らせてると思う。でもさっきも言った通り、彼の前に立ちはだかる戦士は、毎回戦うために、戦争のような試合のためにリングに上がるんだ。血まみれになっても、傷だらけになっても、勝っても負けても引き分けでも、勝利を目指して本気で戦いに来るんだよ。」
カンボソスの顔は、彼自身が語った通りの姿を見せてきた。キャリアを一変させた
テオフィモ・ロペス戦でのスプリット判定勝ちの後も、
デヴィン・ヘイニーとの2度の12回戦判定負けの後も、そして
ワシル・ロマチェンコに11回TKOで敗れた試合の後も、彼の顔は血と傷に覆われていた。 しかしシドニー出身のカンボソスは、ロペス、ヘイニー、ロマチェンコはいずれもヒッチンズより格上だと確信しており、そうした強豪との経験こそが、自身に再び番狂わせを起こす力を与えてくれると考えている。彼がその自信を口にするのは当然だ――2021年11月、まさに今回と同じマディソン・スクエア・ガーデンのシアターで、ロペスを下した実績があるのだから。
ヒッチンズは木曜日、マディソン・スクエア・ガーデンで行われた最終記者会見でカンボソスを「雑魚」と呼び、挑発した。また、
世界中に配信されるDAZNのメインイベント(午後6時30分ET/午後11時30分GMT)で、タフなカンボソスをストップに追い込んだ2人目の相手になると宣言した。
「あいつは調子のいいことばかり言って、胸を張って名前を売ろうとしてるけど、今のところボクシング界でそこまでの名前じゃない」とカンボソスは語った。「で、結局は『勝つためなら何でもする。つまらなくても気にしない。きれいに勝ちたい』とか言い出す。そういうところが、あいつが“ファイター”じゃなくて“ボクサー”だってことを物語ってる。ファンに好かれることなんて、絶対にないよ。俺は、勝っても負けても引き分けでも全力を尽くす。だからこそファンに支持されるんだ。」
「あいつは、俺が試合後に傷だらけで顔も腫れて出てくるってバカにしてたけど、それこそが本物のファイターであり、本物の戦士なんだよ。そんなスタイルをどうして侮辱できるんだ? もしそういう戦い方をバカにするなら、アルツロ・ガッティやミッキー・ウォード、マーヴィン・ハグラー、ロベルト・デュランみたいな偉大なファイターたちを侮辱してるってことになるんだ。」
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。