ジェシー「バム」ロドリゲスは、巧みにパンチをかわしながら悪魔のような笑みを浮かべ、地獄から飛び出したかのような左ストレートを放ち、土曜夜にフェルナンド・マルティネスをノックアウトしたのである。
10回TKO勝利によって、ロドリゲス(23勝0敗、16KO)は
115ポンド級の新たなベルトを手にし、マルティネスのWBA王座を奪取した。すでに『The Ring IV: Night of the Champions』が行われたサウジアラビアで、リング誌王座、WBC王座、WBO王座を保持していたロドリゲスは、これで残るIBF王座を獲得して完全統一王者となり、その先でバンタム級への転向を見据えることになる。
「タフな試合であった。マルティネスがタフな相手になると分かっていたが、想像以上にタフであった」とロドリゲスは記者団に語った。「あらゆるパンチを当てたが、彼は10回まで持ちこたえた。しかし、自分は仕事をやり遂げることができた。最後の一撃で試合が終わって本当に良かった」
サウスポーの名手であるロドリゲスは、マルティネスに対して717発ものパンチを放ち、コンピュボックスによれば276対131で圧倒した。
「まだ皆が見ていないものがたくさんある」と
『The Ring』誌PFP6位のロドリゲスは語った。「リングではただ楽しんでいるだけである。ジムでのスパーリングの中には、今日のマルティネス戦よりも良いと感じるものがたくさんある」
生まれたばかりの息子(テキサスで誕生)を迎えた週の早朝に、リング誌2位の挑戦者を圧倒したロドリゲスは、12月27日に行われるIBF王者
ウィリバルド・ガルシアと
寺地拳四朗の試合結果を待ち、勝者と対戦する構えである。
「この勝利を経て、自分はPFP4位になるべきである」とフリーエージェントのロドリゲスは語った。「自分のリストはテレンス・クロフォード、オレクサンドル・ウシク、井上尚弥、そして自分である。これまではドミトリー・ビボルを4位に置いていたが、今回のマルティネス戦でのパフォーマンスで、自分が4位になるべきだと思う」
ガルシア対寺地拳四朗の勝者を下し115ポンド級を片付ければ、次は118ポンド級での戦い、その後には、世界122ポンド完全統一王者・井上尚弥、そして中谷潤人との対戦といった、以前から話題に上るビッグマッチが続く可能性がある。
「彼は25歳にして驚異的な才能である」とマルティネスのプロモーター、エディ・ハーンはDAZNの放送で述べた。「試合を重ねるごとにどんどん良くなっている。2位のマルティネスを相手に、まだ2速ギアにも入れていないような状態で勝ってしまった。楽に試合を進めていても、常に倒しにいこうとしていた。チャンスを取り続け、KOを狙っていたのである。
彼はKOを狙うためならいくつか被弾することも厭わなかった。パンチをかわし、ハイライト級のKOを決めた。完全統一まで残りは一つのベルトだけである。その後はバンタム級へ行き、2026年末までには
井上尚弥戦が実現するかもしれない」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。 X (旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。