試合はスローで慎重な展開となり、互いにジャブを突き合い、組み合う場面が目立ち、大きな決定打はほとんど見られなかった。
それでも勝者は必要であり、採点の結果、フランクリンが97-92、96-93、95-94で支持され、判定勝ちを収めた。フランクリン(24勝2敗、15KO)のコーナー陣営は試合を通じて、もっと手数を出し、積極的に攻め、攻撃のボリュームを増やすよう求め続けた。しかし両者ともに、その要求や挑戦に応えるだけの内容は見せられなかった。
この10回戦は静かなラウンドが続き、5回以降は退屈な内容に観客からブーイングが飛んだ。
ミシガン州サギノー出身の31歳フランクリンは、
先月末に父親を亡くした悲しみを背負いながらリングに上がった。彼はすでに世界舞台での経験も豊富で、2022年にはディリアン・ホワイト、2023年にはアンソニー・ジョシュアとイギリスで戦い、ともに判定負けを喫している。
試合後半、フランクリンはいくつか好場面を作ったものの、大きな流れを掴むことはできなかった。一方のディチコ(15勝1敗、14KO)は8回にクリンチの多用で減点を科された。
カザフスタン出身の35歳ディチコは、2012年と2016年の五輪で銅メダルを獲得した実績を持つが、キャリアで4回以上戦うのはまだ2度目。中盤以降はスタミナ切れが目立ち、かつての強打も見せられず、身長206cmの巨体と6インチのリーチ差を活かしてフランクリンを上回ることもできなかった。
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramでは @ManoukAkopyan をフォローできる。