9月13日、ヘビー級の新たな有力候補が台頭する舞台になるかもしれない。
カザフスタン出身で身長206cm、無敗のノックアウトアーティストである
イワン・ディチコは、ラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催される
カネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦のアンダーカードで、
ジェメイン・フランクリン・ジュニアと対戦し、キャリア最大の試練に挑む。
この大会の規模、そして相手の格を踏まえ、ディチコは自身のキャリアが新たな段階に入ると確信している。
「これは自分にとって新しいレベルだと思う。この大会は世界的にも大きなイベントであり、自分にとっても大きな出来事だ」
ディチコは通訳を通じて『ザ・リング』に語った。
「彼は豊富な経験を持ち、良いスキルも備えている。自分は素晴らしい試合に向けて準備している」
とディチコは付け加えた。
ディチコ(15勝0敗14KO)はアマチュアで輝かしい実績を残し、元ヘビー級王者
ウラジミール・クリチコ、
アンソニー・ジョシュア、
デオンテイ・ワイルダー、さらに元世界挑戦者ルイス・オルティスのスパーリングパートナーを務めた経験を持つ。しかし、2017年にプロ転向して以降は活動が停滞。2017年から2019年の間に9試合をこなしたものの、その後は2021年から今年までわずか6試合にとどまり、年に複数回試合を行ったのは2021年のみだった。
今回のフランクリン(23勝2敗15KO)戦は、久々に1年で2試合以上をこなす節目の一戦となる。直近の試合では7月19日にサミュエル・クロストを初回KO。14度のKO勝利のうち8度が初回決着という強打を誇る。
一方、31歳のフランクリンは、ジョシュアと
ディリアン・ホワイトに判定で敗れた後、2連勝で再浮上してきた。
大一番を前に、ディチコは自らのキャリアにおいて最重要の試合だと認めつつも、平常心を強調する。
「これはキャリアで重要な試合になる。厳しい戦いになるかもしれないが、精神的には落ち着いているし、プレッシャーは感じない。ファンには自分の美しいボクシング、そして美しいKOを見せる」