元WBOバンタム級王者で経験豊富なジェイソン・モロニーは、元対戦相手である
那須川天心が井上拓真と11月24日に対戦する際、興味深い視線を送ることになる。
人気の那須川天心(7勝0敗2KO)と元WBA王者の井上拓真(20勝2敗5KO)は、東京・トヨタアリーナで行われるWBC王座決定戦で拳を交える。
「いい試合だと思う」と
モロニー(27勝4敗19KO)は
「ザ・リング・マガジン」に語った。「世界タイトル戦で、片方のコーナーに立つのが自分ではないというのは 本当に悔しいし、歯がゆい。どうなっていたはずかを考えると胸がざわつく。しかし、この試合は非常に興味深いし、勝者と戦いたいという思いで、注意深く見るつもりだ。」
34歳のオーストラリア人であるモロニーは、今年2月に
那須川天心に10回判定負け(3-0)を喫しており、そのスキルを評価する立場に十分ある。
「天心はいいファイターだ。ハンドスピードが速く、動きは滑らかで、リングでの立ち回りも賢い」と彼は語る。「天心をリスペクトしているが、俺は彼に勝てたし、勝つべきだったとも思っている。」
井上拓真とはリングを共有したことはないものの、モロニーは以前から彼のキャリアを長く追ってきた。
「拓真とはスパーしたことはないが、これまでたくさん試合を見てきた。ずっと実現させたいと思ってきたカードなんだ」とモロニーは語る。「拓真は良いファイターだし、天心をどうさばくのか、どんなアプローチで試合に臨むのかに興味がある。」
最終的に、モロニーは新顔の方に軍配を上げる。
「天心が判定で勝つと思う」と彼は予想した。「彼のスピードと動きが、拓真を苦しめるはずだ。」
「どちらのファイターにもKOで決めるほどのパワーがあるとは思えない。だから、チェスのような展開になり、最終的には天心がベルトを持ち帰ると予想している。」
井上拓真(20勝2敗5KO)は、Ringのバンタム級ランキング4位に位置する実力者だが、兄である井上尚弥の影に隠れがちな存在でもある。彼はプロ5戦目でOPBF・スーパーフライ級王座(115ポンド)を獲得し、2度防衛してからバンタム級へ階級を上げた。その後も経験を積み重ね、WBCタイトル戦でノルディン・ウバーリに挑んだが、そこで初黒星(12回判定負け)を喫した。29歳の井上は、その後ケイタ・栗原にテクニカル判定勝ち(9回)を収め、OPBFバンタム級(118ポンド)王座を手にした。
その後、井上拓真はしばらくのあいだ122ポンドへ階級を上げていたが、兄・尚弥が4団体統一王座を返上したことを受け、118ポンドへ戻ることになった。井上拓真は、リボリオ・ソリスとの王座決定戦で判定勝ち(12回)して空位のWBA王座を獲得し、2度の防衛に成功した。その中には、元スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハスを9回KOでストップするキャリア最高の勝利も含まれている。しかしその後、昨年10月に堤聖也にまさかの判定負け(12回)を喫し、王座を失った。
那須川天心(7勝0敗2KO)は、Ringのバンタム級ランキングで8位に位置し、MMAとキックボクシングで抜群の実績を残したことで名を上げた。もうすぐ27歳になる彼は、2018年にボクシング界のスーパースター、フロイド・メイウェザー・ジュニアとエキシビションマッチを行ったことでも知られている。
2023年4月にボクシングへ転向して以降、その成長は著しく、ジェイソン・モロニー(10回判定勝ち)とビクター・サンティヤン(10回判定勝ち)を下すなど、顕著な進化を示している。
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