ジャロン・エニスは、10月11日にジュニアミドル級で華々しい存在感を示そうとしている。
エニスはキャリア初めて154ポンドに階級を上げ、フィラデルフィアのXfinity Mobileアリーナで開催されるDAZN中継のWBA挑戦者決定戦で
ウイスマ・リマと対戦する。この試合に勝てば、世界タイトル挑戦、あるいは早ければ来年初頭にDAZNで予定されているWBCジュニアミドル級暫定王者
ヴァージル・オルティス・ジュニアとのビッグファイトに繋がる可能性がある。
「154ポンドの階級で大きなインパクトを残す準備はできている」とエニスはマッチルームのポッドキャスト『Flash Knockdown』で語った。「7ポンド増量して調子は最高だ。試合ごとにもっと良いパフォーマンスを見せたい。」
オルティス(23勝0敗、21KO)は、11月8日にテキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナで
エリクソン・ルビン(27勝2敗、19KO)と対戦する予定だ。
エニス(34勝0敗、30KO)は前戦で、2024年4月12日にニュージャージー州アトランティックシティで
エイマンタス・スタニオニスを6回TKOで圧倒し、統一ウェルター級王者となった。28歳のエニスは『ザ・リング』、IBF、WBAのタイトルを手にしたが、147ポンドまでの減量の難しさから試合後に154ポンドへ階級を上げる決断をした。
現在エニスはジュニアミドル級でWBAとWBCで1位、WBOで2位、IBFで6位にランクされており、この階級はボクシング界で最も層の厚い階級のひとつである。もしフィラデルフィア出身の左右スイッチ可能なハードパンチャーである彼が、リマ(14勝1敗、10KO)を下せば、新WBAジュニアミドル級王者
アバス・バラオウ(17勝1敗、9KO)の次期指名挑戦者となる見込みだ。
バラオウは2024年8月23日にフロリダ州オーランドで、無敗のヨエニス・テレスを相手にスリリングな判定勝ちを収め暫定王座を獲得。その後、WBA王座を保持していたテレンス・クロフォードが9月13日にカネロ・アルバレスとの試合に臨んだため、バラオウは正規王者に昇格した。
しかし現時点で、エニスはリマを侮るつもりはない。
「リマは前に出て手数を多く出すタイプだと見ている」とエニスは語った。「彼が何を仕掛けてきても準備はできている。自分の心構えは、どんな試合でも集中し切ることだ。彼を大物と同じように扱って臨む。」
リマは2023年6月に無敗のミドル級有望株アーロン・マッケナに完敗してキャリア唯一の黒星を喫して以降、3連勝を収めている。その3勝はいずれも無敗の相手に対するもので、直近は2024年5月31日に南アフリカでシェルヴァンタイ・クープマンを9回TKOで下した。
アンゴラのルアンダ出身であるリマは、今回が米国初登場となる。
「俺にとって“ステートメント”はKOだ」とエニスは語った。「一番の目標は楽しみながらショーを見せること。自分のパフォーマンスが良ければ、心配することは何もない。」