ウイスマ・リマは、
ジャロン「ブーツ」エニスのスーパーウェルター級初戦の相手に選ばれたことを大いに喜んでいる。しかし32歳のリマは、10月11日にフィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで卓越したアメリカ人と拳を交える際、運命を大人しく受け入れるつもりはない。
アンゴラ生まれでポルトガルを拠点とするリマは、元Ring・IBF・WBA統一ウェルター級王者エニスが自らの決断を後悔することになると自信をのぞかせている。2人の12回戦、WBAタイトル挑戦者決定戦は
DAZNを通じて世界に配信される。
ハードパンチャーのリマ(14勝1敗, 10KO)は、自らが引き受けた課題の大きさを十分理解しているが、エニス(34勝0敗, 30KO, 1ノーコンテスト)を154ポンドに迎えることを楽しみにしている。
「俺はどの試合でもアンダードッグだ。今回もアンダードッグなのはわかっている」リマはマッチルームの『フラッシュ・ノックダウン』番組出演時に語った。
「フィラデルフィアでは大きな使命を背負っていることはわかっている。ビッグアスリートとのビッグな戦いのために、何年も何年もトレーニングを積んできた。俺が欲しいのはビッグドッグだけで、ジャロンはその道を塞ぐ男だ」
リマはこの3年間、チャンスを求めて世界中を旅してきた。
そのたびに飛行機に乗る32歳の胸には、これが自分を注目させる試合、勝利となり、大きなチャンスにつながるのではないかという期待があった。
2024年4月、リマはドイツで10ラウンドにわたり一方的に攻め立て、無敗のハロ・マテヴォシアンを引退に追い込んだ。その8か月後にはカナダへ飛び、スフディープ・シン・バッティを番狂わせで下した。
5月には南アフリカへ遠征し、無敗だったシェルヴァンタイ・クープマン(15勝1敗, 10KO)を9回でストップ。その後ポルトガルに戻り、次の展開を待っていた。そして今回、ついにオファーが届いた。
「俺の夢? 毎日ハードワークして、いつか『ブーツ』のような大きなチャンスをつかむ。そして努力を続け、自分の名を歴史に刻むんだ」リマは語った。
「俺はポルトガルでナンバーワンになるだけじゃ満足しない。それはもう達成した。俺が求めるのは、エディ・ハーンやビッグプロモーターたちに『ウイスマ・リマ…本当にこの男と戦いたいのか?』と言わせることだ。俺はそういう状況が好きなんだ。人に恐れられ、敬意を払われたい。俺はリスペクトを欲している」
エニスがリマと対戦すると発表されると、ファンの間には失望の声が広がった。彼がボクシング界のビッグネーム相手に自らを試す姿を熱望していたからだ。
それはリマの責任ではなく、彼自身は他人の意見を気にしないことを学んできた。何度も相手の地元にアウェーの“Bサイド”として乗り込みながら、勝者としてリングを後にしてきた。
エニスが注目の中心となることは理解しているが、フィラデルフィアを離れるときには自らが求めるリスペクトを手にすると確信している。
「少しは堪えるけど、これが初めてじゃない。カナダやドイツ、イギリスに行ったときは、誰もが『こいつは誰だ?』と言った。だが試合を終えたときには『ウイスマはいい選手だ』と言うんだ」
「俺が知っているのはハードワークだけ。試合に臨むときは自分のスキルを見せなきゃならない。そうすれば人々は俺を知るようになる」
「ブーツ、俺に出会うことになる。俺の存在を目にするだろう。俺はビッグネームじゃない。だが俺がビッグファイターだとわかるはずだ」