ジャロン・エニスは、長年にわたる話題の末に、2026年初頭に宿敵ヴァージル・オルティスと拳を交えることを望んでいる。
だが、元RING/IBF/WBAウェルター級王者のエニスは、オルティス(23戦23勝〔21KO〕)が次戦に勝利し、この注目の対戦を実現できるかについては確信を持っていない。オルティスが次に対戦するエリクソン・ルビンは、エニスが土曜夜にフィラデルフィアのXfinityモバイル・アリーナで破ったウイスマ・リマとは比べものにならない強敵だ。
「素晴らしい試合だし、五分五分の勝負になると思う」とエニスは試合後の記者会見で語った。「ルビンを侮っちゃいけない。彼は技巧派のサウスポーで、切れ味鋭く、パンチ力もある。見応えのある試合になる。オルティスもプレッシャーをかけ、ジャブを上手く使って手数も多い。ボクシング界にとって素晴らしい試合だし、やはり五分五分の戦いになると思う。」
ルビン(29戦27勝2敗〔19KO〕)が敗れたのは、WBCスーパーウェルター級王者
セバスチャン・ファンドラ(25戦23勝1敗1分〔15KO〕)と、元4団体統一スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(38戦35勝2敗1分〔19KO〕)の2人だけだ。フロリダ州オーランド出身のサウスポーは、直近2試合でヘスス・ラモス(24戦23勝1敗〔19KO〕)とアードリアル・ホームズ(18戦17勝1敗〔6KO〕)に勝利しており、ロシアのIBF王者バクラム・ムルタザリエフ(23戦23勝〔17KO〕)への挑戦権を保持していたが、より高額の報酬を得るためにオルティスとの対戦を受け入れた。
ルビン(30歳)は、2022年4月のファンドラ戦以来3連勝中だ。
ラスベガスで行われたこの「年間最高試合候補」では、両者がダウンを奪い合う激闘を展開。9ラウンド終了時点で、ルビンは2人の採点表で85-84と1ポイントのリードを奪っていたが、顔面の激しい腫れのため、当時のトレーナーであるケビン・カニンガムが10ラウンド開始前に試合をストップした。
27歳の
オルティスはテキサス州グランドプレーリー出身のノックアウト・アーティスト。ここ2戦でトップクラスのジュニアミドル級選手を連破している。ウズベキスタンのイスラエル・マドリモフ(13戦10勝2敗1分〔7KO〕)とウクライナのセルヒー・ボハチュク(29戦26勝3敗〔24KO〕)に判定勝ちを収め、The Ringジュニアミドル級ランキングで1位に躍り出た。
マドリモフはThe Ringで3位、ボハチュクは試合中に2度のフラッシュダウンを奪いながらも僅差の判定で敗れ、10位に位置している。ファンドラ、ムルタザリエフ、ルビンはそれぞれ2位、4位、5位にランクされている。
アンゴラ出身の
リマ(16戦14勝2敗〔10KO〕)は、
The Ringトップ10にはランクされていなかったが、エニス戦では圧倒的な展開となり、2度のダウンを奪われて試合は1ラウンド1分58秒でストップされた。エニスはリマを粉砕してWBA暫定スーパーウェルター級王座を獲得したが、目標はあくまでジュニアミドル級の完全統一王者になることだ。
「オルティス対ルビンの勝者でも、ベルトでもいい」とエニスは語った。「俺は統一王者を目指してる。ベルトを全部集めて、お前らを黙らせるよ。しゃべりすぎなんだ。」
Keith Idecはザ・リング誌の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では@idecboxingで連絡可能。