ラスベガス — 昨年12月、有望なキャリアにおいて初黒星を喫した
ジャリル・ハケットは、3月に予定されていたホセ・ローマン・バスケスとの再戦を目前に、サウナで足を滑らせるというアクシデントで足首を負傷し、キャリアの大きな転機を迎えることとなった。
“メジャー”ことハケット(9勝1敗)は、今回新たに154ポンド級へ階級を上げ、木曜日に
エリジャ・ヴァインズ(8勝0敗、7KO)との対戦で新階級デビューを果たす。この試合は、
『ザ・リング・マガジン』が始動する新シリーズ「The Underdog」の一環として、dazn.comで午後8時(PST)より配信される予定である。
「ここ数カ月は、まるで夢の中にいるようだった」とハケットは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「浮き沈みすべてを経験してきた。まさに全部だ。だけどまた、自分のスキルを披露するチャンスをもらえて本当に嬉しい。今回も非常にマッチメイクされた試合だし、これはオレにとっての“再紹介”の舞台になる。とんでもないカムバック戦になると思うよ。」
ワシントンD.C.出身で現在22歳のハケットは、2021年に
フロイド・メイウェザー・ジュニアと契約しプロデビューを飾って以来、注目のホープとして知られてきた。その後マッチルーム・ボクシングと提携し、エディ・ハーンのもとでキャリアを積んできたが、昨年12月に行われた再起戦は悲惨な結果に終わった。
当時の報道によると、ハケットは減量に苦しみながら、プロキャリアでわずか2度目となる4回以上のラウンドに突入する試合となり、バスケスにスプリット判定で10回戦を落としている。
さらに再戦直前の減量終盤、サウナ内での不注意により足首を脱臼し、計量すら行えないまま試合をキャンセルせざるを得なかった。
「まさに“現場で学んできた”という感じだ」とハケットは語った。「若い頃からスポットライトを浴びてきた。良いことも悪いことも、すべてが良い経験だった。今回は“強い勝ち方”をしたいと思ってるし、支えてくれたチームや、自分自身のためにも圧倒的なパフォーマンスを見せなければならないと思ってる。」
ハケットは、バスケスがこの先も良いキャリアを築き、その敗戦が自身にとって“価値ある敗北”となることを願っている。そしていずれは、より大きな舞台での再戦を実現させたいと考えている。それまでは、ボクシング界屈指の激戦区である154ポンド級で存在感を示すことが目標だ。
「現実的に見ても、オレはすぐにでもチャンピオンになれると思ってる」とハケットは語る。「あと3戦ほどで挑戦者決定戦に出られる位置に行ければいいし、もしかしたらタイトルマッチに届くかもしれない。」
「今の154ポンド級は本当に流動的な状況だ。だから24カ月以内に、ザンダー・ザイアスのような相手と戦う自分を想像できる。あとは試合を重ねて、経験とラウンド数を積むだけ。そこに自信を持って『行ける』と言えるようになるためには、ペース配分も含めて学びが必要だ。新たな階級で仕切り直して、成長を続けるときが来たんだ。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。
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