元154ポンド王者で『ザ・リング』誌の同階級4位にランクされるマドリモフ(10勝2敗1分、7KO)は、過酷な敗戦後に左膝と左肩の手術を受けたが、2024年末に発症したウイルス感染は依然として残っている。
「膝と肩のケガは長く抱えていて、試合や合宿を重ねるごとに悪化した」とマドリモフは
『ザ・リング』に語る。「ようやく問題に向き合う時が来た。でも肉体的なケガよりも、このウイルス感染のほうがつらかった。最新の血液検査では回復が進んでいると出ていて、少しずつ治ってきている。まだ100%ではないが、幸いにも治癒に向かっている」
マドリモフは、昨年8月にテレンス・クロフォードにキャリア初黒星を喫した後、白星街道に戻ろうとしていた。
12月21日にセルヒー・ボハチュクと対戦する予定だったが、準備の最中に2月22日のオルティス戦も発表された。ところがボハチュク戦の2週間前、急性気管支炎を理由に欠場を決断し、正式にオルティス戦へと切り替えた。
「呼吸が苦しくて仕方なかった」とマドリモフは語る。「体が反応せず、試合を辞退せざるを得なかった。2週間休んでも状況は変わらなかった。それでも大きなチャンスだったから、無理をしてでもやるべきだと感じた。医者にはオルティス戦も2週間前に中止するよう言われたけど、自分はヒーローになれる気がしていた。毎日『明日は良くなる』と思ったが、そうはならなかった。それが精神的にも影響した」
「でも言い訳はしない。あの日のベルギルは自分より優れていて強かった。ベルギルに祝福を送り、敬意しかない。自分が万全ならまったく違う試合になったかもしれないし、結果は同じだったかもしれない。でも関係ない――勝ったのはベルギルだ。あの日の自分は力を発揮できなかった。もし再びその位置に戻れたら、いつか再戦できるかもしれない」
30歳のマドリモフは、現在ウズベキスタンの自宅で療養している。秋にはドイツで全身検査を受け、12月までにリング復帰のゴーサインを得たいと語っている。
なお、彼は2021年にも左肩の手術を受けている。
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramで @ManoukAkopyan をフォローできる。