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カネロ・アルバレスはテレンス・クロフォード型の相手にどう対処してきたか
Ring Magazine
分析
Nate Marrero
Nate Marrero
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カネロ・アルバレスはテレンス・クロフォード型の相手にどう対処してきたか
この時代の最強のファイターがまもなく決まる。サウル「カネロ」アルバレステレンス「バド」クロフォードが、9月13日ラスベガスのアレジアント・スタジアムで、カネロの世界スーパーミドル級4団体統一王座を懸けてNetflixで激突する。

カネロ(63勝2敗2分、39KO)とクロフォード(41勝無敗、31KO)は共に4階級制覇王者であり、それぞれの王座時代に無敗統一王者となった経験を持つ。全盛期には長期にわたりパウンド・フォー・パウンド(P4P)ランキングの上位を占めてきた。

メキシコ・グアダラハラ出身のカネロは、スーパーウェルター級、ミドル級、スーパーミドル級、ライトヘビー級で世界王座を獲得してきた。一方のクロフォードは、ライト級、スーパーライト級、ウェルター級、スーパーウェルター級で世界王者となっている。

ネブラスカ州オマハ出身のクロフォードは、スーパーライト級とウェルター級で無敗の4団体統一王者となった。一方、カネロは168ポンド(スーパーミドル級)で2度、4団体統一を成し遂げている。

35歳のカネロと37歳のクロフォードは長らく階級的に大きな隔たりがあったが、今回のスーパーファイトに向けて両者には共通点を持つ過去の対戦相手が存在する。ここでは、2010年にアメリカに進出して以降、カネロがクロフォードに似たタイプの相手とどう戦ってきたかを振り返る。

サウスポー攻略:代表例はエリスランディ・ララ


過去15年間で、身長5フィート7インチ半(約171cm)、リーチ70.5インチ(約179cm)のカネロは6人のサウスポーと対戦し、6戦全勝(3KO)を記録している。その6勝の内容はさまざまで、ジェームス・カークランドやジョン・ライダーに対する圧勝から、オースティン・トラウトやエリスランディ・ララとの12ラウンドに及ぶ接戦まで含まれている。

クロフォードはオーソドックスとサウスポーの両スタンスで戦えるが、スイッチヒッターとしての能力に頼るよりもサウスポーに落ち着いている。サウスポーの中でも、ララ、トラウト、そしてビリー・ジョー・ソーンダースがカネロに最も苦戦を強いさせ、スタイル的にも最も近い存在と言える。

共通するテーマの一つは、間合いの外に位置し続け、カネロに先手を取らせることだった。これによって、打ち合いに入る際にカネロを迎え撃ってカウンターを狙う機会が生まれ、さらにディフェンスやフットワークを駆使してカネロを上回る動きを見せることで成功につなげた。


カネロはWBO王者ソーンダースを8ラウンドでストップし、スーパーミドル級で3つ目の世界王座を獲得。自身初の4団体統一王者への道を歩み始めた。トラウトとララはあと一歩で番狂わせを起こしかけたが、カネロは前者には2-1のスプリットデシジョンで勝利し、15か月後のララ戦では3-0のユナニマスデシジョンで制した。

クロフォードは動きがあり、168ポンドへの階級上げでスピードが落ちていなければ、あらゆる面で大きなスピードの優位性を持つと見られる。ただし、ララやトラウトがカネロと戦った時とは違い、クロフォードは前に出て踏みとどまる場面がはるかに多い。クロフォードが序盤で距離を掴めば、大きなカウンターパンチを決めるチャンスにつながる可能性がある。しかし同時に、よりパワーのあるカネロの一撃を被弾するリスクも伴う。

サウスポーの中でフィジカル的にクロフォードに最も近いのはララだ。クロフォードは身長5フィート8インチ(約173cm)、リーチ74インチ(約188cm)で、ララはそれより1インチ高く、リーチも1.5インチ長い。サウスポー以外では、クロフォードの体格は殿堂入りのフロイド・メイウェザーに最も近い。

5階級制覇王者のメイウェザー(50勝無敗、27KO)は、2013年9月に初めてカネロに黒星を付けた相手だった。身長は5フィート8インチ(約173cm)、リーチ72インチ(約183cm)で、12ラウンドにわたって試合を支配し、2-0-1のマジョリティデシジョンで勝利した。

カネロがクロフォードを倒すための鍵とは?


カネロは2013〜14年にトラウトやララと対戦した頃に比べ、はるかに経験豊富になっている。フィジカル面では大きく強化されたが、フットワークと足のスピードはいまだ最大の弱点といえる。

アルバレスはフットワークの速い相手を捕まえるのに苦戦しており、それが直近の試合で元IBF王者ウィリアム・スクール戦の展開に大きく影響した

クロフォードがそこまで動くことは想定されないし、望ましくもないかもしれない。しかしオマハ出身で本来は小柄なファイターである彼にとって、動きとカネロを上回るフットワークを活かさない手はない。


カネロはクロフォードを正面にとらえ続ける必要があり、リングをカットして動きを制限するか、2階級で4団体統一を果たした元王者が角度を使って回り続けるのを止めなければならない。 カネロのボディへの左フックとプレッシャーで相手をロープに追い込む能力が、勝利を手にするための鍵となる。

ララ、トラウト、ソーンダースはいずれも勝利には届かなかったが、サウスポーがカネロを攻略するための一つの青写真を示したと言える。一方、メイウェザーは豊富な経験と卓越したボクシング技術で、大きなサイズの不利を打ち消した。

それぞれが最大の弱点をいかに打ち消すか、それが勝者を決める大きな要因となるだろう。 カネロにとって重要なのは試合のペースを落とし、クロフォードを接近戦に引き込むことだ。そこではクロフォードのハンドスピードやフットワークが大きな意味を持たなくなる。これを実行できれば、クロフォードに初黒星を付ける最有力候補となるだろう。
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