かつて、
フィリップ・フルゴビッチはヘビー級の未来と称されていた。しかし33歳となった今も、ザグレブ出身のこの男はその期待に応えるべく着実に歩みを続けている。
そして今、イギリス人選手との連戦を経て、フルゴビッチは8月16日、リヤドでロンドン出身の
デビッド・アデレイとの対戦に臨み、“UK三部作”を締めくくることになる。英国人との対戦は明暗分かれた。
ダニエル・デュボアには8回TKOで敗れたが、その後
ジョー・ジョイスに判定勝ちして再起を果たした。
通算戦績14勝1敗(13KO)のアデレイは、依然としてヘビー級では未知数の存在だ。28歳の“ビッグD”は、これまでのサウジアラビアでの試合で
ファビオ・ワードリーに7回で粉砕された経験がある。
だが、あの夜以降に連続でKO勝利を収めたことからも分かるように、アデレイのパンチ力は本物であり、年長者であるフルゴビッチにとって極めて危険な相手と言える。
今回がフルゴビッチにとってリヤドでの4戦目となる。既にこの地で戦い、その痛みも経験してきた。階級内にはライバルがひしめいており、極めて重要な一戦となるが、フルゴビッチがリヤドを勝利で後にするために必要なことは何か?
前戦:
キャリア初黒星からの再起戦として、マンチェスターのCo-op Liveアリーナでジョー・ジョイスを10回戦の判定で下した。ジャッジの採点は96–95、97–93、98–92と、クロアチア人にとって比較的安定した内容だった。
オッズ:
多くのブックメーカーで1/6程度、最大で1/9の圧倒的有利とされている。注目すべきは、判定勝ちとKO勝ち(距離内決着)がどちらも7/5で同じオッズがついている点だ。
フルゴビッチが勝つには?
その体格と明白なボクシング技術を考えると、試合中ずっと集中力を切らさず、自分より小柄な相手を常にミドル〜ロングレンジでキープすることが鍵となる。
18勝中14KOが物語るように、彼のパンチ力は証明済み。勝利への定石は、ジャブでアデレイを遠ざけつつ、そこから強烈な右ストレートにつなげていくことだ。
必要なのは、アデレイをインサイドに入れさせず、ガードの上からフックを振らせない展開である。
勝利の意味とは?
これは「勝つこと」以上に「負けないこと」に大きな意味がある。アンダードッグであるアデレイに敗れて18勝2敗となれば、世界王座を狙う男にとっては致命的。そんなシナリオは絶対に避けなければならない。
デュボア戦での敗戦は受け入れ難いものであったが、ここで3戦中2敗となれば、混沌とするタイトル戦線の遥か後方に追いやられることになる。勝てばランキングで数ランク上昇し、今後の王座分裂時における挑戦権争いで有利な立ち位置を得られるはずだ。
本人のコメント:
「アデレイは良いファイターで、自分にとっても良い試合になると思う。ここで勝って、また上位戦線に戻っていきたい。相手は決して“超簡単”な相手ではないが、“超ハード”な相手でもない。いい試合になることを期待しているし、神の助けを得て勝って、もっとビッグネームと戦う道へ進みたいね」──フルゴビッチ
放送情報:
フルゴビッチ対アデレイ戦を含む「Esports World Cup Fight Week」の全試合は、
DAZNペイ・パー・ビューでライブ配信される。
視聴価格は以下の通り:
🇬🇧 イギリス:£19.99
🇺🇸 アメリカ:$19.99
🇪🇺 ヨーロッパ:€19.99
🇦🇺 オーストラリア:$39.99