ディリアン・ホワイトは、ジムでの思わぬ事故により負傷し、4月に予定されていたジョー・ジョイス戦をキャンセルしたが、その際「復帰戦はさらに大きなチャンスになる」と約束していた。
そして8月16日、
ジョイス戦がキャンセルされてから約4ヶ月後、ブリクストン出身のホワイトは、ジョイスとは正反対のタイプの英国人ヘビー級ボクサーと対峙することになる。
39歳のジョイスが体格、耐久性、そして重いパンチを武器としているのに対し、
モーゼス・イタウマは年齢がほぼ半分で、俊敏さ、スピード、そして世界のボクシング界で最も注目される若手有望株としての勢いに満ちている。
しかし、ボクシングとは「タイミング」のスポーツである。
8月16日、リヤドのリングで明らかになるのは、このマッチアップが誰にとって「適切な時期」であったかだ。イタウマにとっては時期尚早すぎたのか、それとも衰えの見えるビッグネーム相手に最適なマッチメイクだったのか。
前回の試合: ホワイトは2024年12月、ジブラルタルのエウロパ・スポーツ・コンプレックスにて、ガーナ出身のエベネザー・テテが第8ラウンド開始を辞退したためTKO勝利。3者すべての採点で70-63とリードしていた。
オッズ: 英国の多くのブックメーカーでは、ホワイトは7対1から最大で9対1の大きなアンダードッグとして評価されている。
ホワイトが勝つには: 答えは非常にシンプルである。ホワイトはイタウマに強烈な一撃を当てる必要がある。プロキャリア12戦の中で、20歳の天才イタウマが顎に強打を食らった場面は一度も見られていない。ましてやピンチに陥ったことすらない。ホワイトの代名詞である左フック——これまで数多くのヘビー級コンテンダーを沈めてきた威力——をまともに食らっても耐えられるのか。ホワイトはその一撃を命中させ、イタウマの真価を見極めなければならない。加えて、イタウマは過去8試合をすべて初回または2回で終わらせてきた。ホワイトは彼を後半戦まで引きずり込み、そのスタミナや耐久力を試す展開に持ち込むべきである。
勝利した場合の意味: 年齢と経験差があるとはいえ、この勝利はホワイトにとって非常に大きな意味を持つ。多くの人々が、彼をトップレベルのコンテンダーから脱落した存在と見なしているからだ。忘れてはならないのは、イタウマがこの階級の次なるスーパースター候補と評されているという点である。ホワイトがそれを打ち砕くことができれば、再びヘビー級の上位戦線に名を連ねることになる。そして、アンソニー・ジョシュアやデレック・チゾラとのリマッチの機運も高まる可能性がある。
選手コメント: 「今のモーゼスは“無知という幸福”に包まれている状態なんだ。まだ試されたことも、痛みを知ったこともない。全てが順調で、ノックアウトの連続でキャリアは最高の状態にある。俺たちも皆、そういう時期を経験してきた。だからこそ、経験は重要じゃないように見える。だが、それを意味あるものにするのが俺の仕事だ」 —— ディリアン・ホワイト
送・配信情報: モーゼス・イタウマ対ディリアン・ホワイト戦、並びに「Esports World Cup Fight Week」全カードは、
DAZNのペイ・パー・ビューにて生配信される。
視聴価格は次の通り: イギリス:19.99ポンド/アメリカ:19.99ドル/ヨーロッパ:19.99ユーロ/オーストラリア:39.99ドル