デビン・ヘイニーは、自身の技術が
ブライアン・ノーマン・ジュニアよりも上のレベルにあると確信している。
ノーマンのパワーは確かに目を見張るものがあるが、元4団体統一ライト級王者であるヘイニーは、無敗のWBOウェルター級王者であるノーマンを「実力で証明された選手」というよりは「作られた選手」と見ている。ヘイニーによれば、ノーマンはプロモーターであり、かつて自身の共同プロモーターでもあったボブ・アラム率いるトップランク社の見事なマッチメイクによって恩恵を受けてきたという。
「彼がいいファイターなのは認める」とヘイニーは『ザ・リング・マガジン』に語った。「でも、彼がどれほど良いのかを判断するのは難しい。なぜなら、彼ら(トップランク)はいつも“ちょうどいい相手”をあてがってきたからだ。トップランクは、彼を理想的に見せるための完璧なマッチメイクをしてきたんだ」
ノーマンは前戦で佐々木尽を完全に打ち砕いたことで、一流クラスのKOアーティストのように見えた。ジョージア州コニャーズ出身のノーマンは、6月19日に東京の大田区総合体育館で行われた試合で、日本人挑戦者の佐々木を第1ラウンドに2度倒し、第5ラウンドには勇敢な挑戦者を容赦なくノックアウトした。
ノーマンは前戦で佐々木尽を圧倒したことで、一流のKOアーティストのように見えた。ジョージア州コニャーズ出身のノーマンは、6月19日に東京・大田区総合体育館で行われた試合で、1ラウンドに2度のダウンを奪い、5ラウンド開始46秒に強烈な左フックで佐々木を失神KO。試合は即座に終了した。佐々木は数分間リングに倒れたままだったが、その後は回復している。
それでもヘイニーは、その夜ノーマンが相手にした対戦相手のレベルを考えれば、特に感銘を受けることはなかった。
「その前までは佐々木尽のことを知らなかった」とヘイニーは語った。
「そして、なぜ知らなかったのか——彼自身がその理由を見せてくれたんだ」
それでもノーマンは、2024年3月に
ジャネルソン・ボカチカ戦で無効試合となって以降、3連続KO勝ちを収めている。ボカチカ戦では初回に右ストレートをもらいダウンを喫したものの、両者がカットを負い、第3ラウンド終了時にリングドクターが続行不可能と判断し試合は打ち切られた(ニューヨーク州ヴェローナのターニング・ストーン・リゾート・カジノ)。
その後ノーマンは、当時無敗だった
ジョバニ・サンティリャン(34勝1敗、18KO)を2024年5月に10回KOで破り、さらに3月29日には
デリック・クエバス(27勝2敗1分、19KO)を3回でストップ。そしてわずか3か月後、
佐々木(19勝2敗1分、17KO)を粉砕してみせた。
ヘイニーはノーマンよりも格上の対戦相手と数多く戦ってきたが、今回対峙するのはキャリア9年の中で最もパンチ力のある相手となる可能性が高い。カリフォルニア州オークランド出身のヘイニーは、慎重な戦い方を続けていることで常に批判にさらされてきたが、
今年5月2日、ニューヨーク・タイムズスクエアで開催された『The Ring』ペイ・パー・ビュー興行の12回戦で、元WBC/WBOスーパーライト級王者ホセ・ラミレスを完封し、判定で圧勝した。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。