ロンドン(イングランド)— フランク・ウォーレンは、
ハムザ・シェラーズを「現代英国の顔」と評し、
エドガー・ベルランガに勝てば一夜にしてスターになれると語った。
シェラーズにとっては、2月22日にサウジアラビア・リヤドで
カルロス・アダメスと引き分け、
WBCミドル級王座挑戦に失敗して以来の試合となる。その引き分けで21連勝、15連続KO勝利、そして160ポンド級でのキャリアがいったん途切れた。
だが今回、スーパーミドル級での調整試合は組まれず、いきなり“火の中”へ飛び込む形で、
カネロ・アルバレスに敗れただけのベルランガ(23勝1敗、18KO)と相まみえる。ウォーレンによれば、こうした決断こそがシェラーズのボクシング界における新しい顔となる覚悟の証だという。
「彼は階級を上げて、いきなりそこへ飛び込むんだ」とウォーレンは語る。「楽に勝てる相手で肩慣らしをしたいなんてことは一切言わない。最初から深いところへ飛び込むタイプだ。」
「彼にはそれを成し遂げる能力も資質もあると分かっている。厳しい試合になる。相手のベルランガは自分に自信を持っている選手で、典型的な強気の攻撃型ファイターだ。だからハムザは敵地に乗り込み、主導権を握り、相手に思い知らせる必要がある。」
シェラーズが英国ボクシング界の代表的存在となったのは、特に2022年にミドル級へ転向して以来、続いたKO勝利の連続が大きい。アダメス戦までの160ポンドでの7試合では、そのうち5試合が2ラウンド以内に決着し、ジャブだけでストップした相手もいたほどだ。
今回、アメリカデビューのベルランガ戦で再びKO勝利を挙げることができれば、世界中が注目するだろうとウォーレンは期待している。
「彼はスターになるだろう」とウォーレンは言う。「彼こそ現代英国の顔だ。清潔感があり、クールで、見た目もいいし、一番大事なことだがファイトもできる。そしてこれを勝ち抜ければ、素晴らしいことを成し遂げられる。」
「このイベントは彼のプロファイルにとって非常に良い機会だし、われわれにとっても大きな夜になる。」
さらに、シェラーズが勝利すれば、スーパーミドル級で絶対王者のアルバレスとの超ビッグマッチが実現する可能性も取り沙汰されている。
メキシコ出身のアルバレスは、9月13日にラスベガスでテレンス・クロフォードと対戦予定で、いつか英国で試合をしたいと公言しており、これまで英国人相手に8勝0敗という成績を残している。
「彼にとってカネロとの試合は夢のようだろう」とウォーレンは、シェラーズがベルランガに勝った場合のプランについて問われて語った。「その試合は、最も理にかなう場所で必ずやるつもりだ。」