メキシコの歴戦の勇士、
フランシスコ・ロドリゲス・ジュニアは、波乱に満ちたキャリアを歩んできた。
彼はニカラグアに乗り込み、全盛期のローマン・ゴンサレスに敗北。ストロー級で2つの世界タイトルを獲得し、WBO世界ジュニアフライ級王者ドニー・ニエテスへの挑戦には惜しくも届かなかったものの、過去10年間で喫した敗北は日本の実力者、井岡一翔と中谷潤人の2人に対するものだけだ。
土曜日、フライ級で『ザ・リング・マガジン』の世界ランキング9位にランクされているフランシスコ・ロドリゲス・ジュニアは、再び敵地での戦いに臨む。今回はイングランド・バーミンガムのリゾーツ・ワールド・アリーナで、地元出身の
ガラル・ヤファイとWBCフライ級暫定王座をかけて対戦する。「そういう状況にはもう慣れているよ」とロドリゲス(39勝6敗1分、27KO)はフィジカルトレーナーのラウル・エバニバルドを通じて
『ザ・リング・マガジン』に語った。「これまでの試合の一つひとつが、リングまでの過程でどう順応すべきかを教えてくれた。今回の試合では、それらすべての経験を活かすつもりだ。」
急成長中のイギリス人ファイターとの対戦に、ロドリゲスは厳しい一夜になることを覚悟している。
「見てくれているファンにとって、楽しめる試合になればいいと思ってるよ」と、6月10日にイギリス入りしたロドリゲスは語った。「ヤファイはいいファイターだし、オリンピックのメダリストでもある。彼の長所は、ボクシングをしながらもプレッシャーをかけてくるスタイルにあると思う。いい試合になるはずだよ。」
ヤファイは昨年12月に元王者サニー・エドワーズに勝利し、キャリア最高のパフォーマンスを披露したが、ロドリゲスはその結果を過大評価すべきではないと感じている。
「確かに、あのサニー戦ではヤファイはよくやっていたのは間違いない」とロドリゲスは語った。「でも俺の見方では、ヤファイが特別すごかったというよりも、サニー・エドワーズの出来が物足りなかったんじゃないかと思ってる。」
32歳のロドリゲスは、地元メキシコ・モンテレイで厳しいトレーニングを積み重ねており、試合当日にはその成果を発揮できると自信をのぞかせている。
「6月21日に勝つために必要なのは、自分が積んできた努力をリングでしっかりと表現すること。それが一番だと思ってる」とロドリゲスは語った。「戦略については、6月21日にイングランド・バーミンガムで試合を見てくれればわかるさ。」
勝利が何を意味するかは十分に理解しているが、ロドリゲスは一歩一歩着実に進む姿勢を崩さない。
「その通りだけど、まずはヤファイに勝つことが先決だ」と彼は語った。「その後で、
拳四朗(寺地)に挑戦する。場所がどこであろうと、何が必要であろうとやるつもりだ。でもまずは今週末に集中する。ヤファイには敬意を払っているからね。」
ヤファイ(9勝無敗、7KO)は、フライ級で『ザ・リング・マガジン』世界ランキング4位に位置している。2016年のオリンピックではメダルを逃したものの、2020年大会(2021年に延期)で金メダルを獲得した。兄弟3人全員がボクサーという家庭の末っ子で、プロでは異例の10回戦デビューを果たし、急速にキャリアを積み上げてきた。
32歳のサウスポーであるヤファイは、ロッコ・サントマウロに10回判定勝ち、アグスティン・ガウトに8回TKO勝ち、そして最新の試合では元フライ級王者サニー・エドワーズに6回TKO勝ちを収めている。
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