土曜の夜は、本来なら
エリクソン・ルービンにとって飛躍の夜となるはずだった。
祝福の紙吹雪が舞い、満面の笑みと大きな抱擁が交わされ、WBC暫定王座のベルトが腰に巻かれる。その瞬間に背中を叩かれる歓喜の光景を思い描いていた。しかし、その夢を現実にするためには、まず
ヴァージル・オルティスを倒さなければならなかった。
数日が経ち冷静に振り返ったフロリダ出身のルービンは、自分以外に責める者はいないと悟り、ジュニアミドル級はもはや自分に合わないと結論づけた。
「土曜の夜、俺は自分の悪い習慣の囚人だった」と、インスタグラムに投稿した。
「だがこれはあくまで教訓だ。ここから学び、すべてを立て直し、終身刑のようにしてはいけない。必ず戻ってくる、もっと強くなって……次はミドル級でな」
ルービンはかつて将来を嘱望された有望株と見なされていたが、トップクラスの相手との戦いでは何度も結果を残せずにいる。
2017年に
ジャーメル・チャーロに初回TKOで敗れて以来、ルービン(27勝3敗、19KO)は6連勝を挙げたものの、
セバスチャン・フンドラ戦で9回終了時にコーナーストップ負けを喫し、再びつまずいた。
その後、オルティス(24戦全勝、22KO)に敗れるまで3連勝を飾ったものの、ルービンは再び見慣れた立場に戻ることになった。
30歳の元タイトル挑戦者は、迫る160ポンド級への転向によってキャリアに新たな息吹を吹き込めると信じている。しかし、次のステージに意識を向ける前に、オルティスへ敬意を表した。
「剣をもって生き、剣をもって倒れる」とルービンは言い加えた。「チーム・オルティス、おめでとう」