2013年春、アルバレスがオースティン・トラウトに勝った直後以来、パフォーマンス要因でメキシコのスーパースター兼4階級制覇王者がリング誌のトップ10から外れるのは初めてになる。
2018年、アルバレスは禁止薬物クレンブテロールの陽性反応により、
ゴロフキンとの再戦前にP4Pトップ10とミドル級ランキングから外されて、リング誌のミドル級タイトルも剥奪される。それでも同年にゴロフキンに辛うじてマジョリティ判定で勝つことで、再びランキング争いに戻る。
アルバレスは2019年11月、元ライトヘビー級王者セルゲイ・コバレフを下してリング誌のP4Pキングに就任して、その座を2022年5月に
ドミトリー・ビボルに敗れるまで守り続ける。
アルバレス(63勝3敗2分、39KO)は、2021年にカレブ・プラントを粉砕した以降、KO勝利がないことも影響する。あれが全盛期の最後と言えるかもしれない。その後は6勝2敗で、老いたゴロフキン、ジョン・ライダー、ジャーメル・チャーロ、ハイメ・ムンギア、エドガル・ベルランガ、ウィリアム・スカル相手に"作業的"な判定勝ちが続く。
35歳のアルバレスは、これから自分のレガシーを守ってさらに積み上げるために、キャリアをどう動かすかを見極める必要がある。
アルバレスは今年初めにリヤド・シーズンと結んだ4試合契約のうち、あと2試合を残す。先週、メキシコからの報道で、アルバレスがクロフォードとの再戦を狙う意向を示す。だが多くは、続編も初戦と変わらない結果になると見て、別の選択肢を考えるべきだと指摘する。
クロフォード戦が合理的でないなら、アルバレスは
スーパーミドル級コンテンダーのハムザ・シーラーズやクリスチャン・ムビリと対戦する道、ライトヘビー級王者であるビボルとの再戦、あるいはついに世論の圧力に折れて、ベナビデスと両者が納得する体重で戦う道を選ぶべきだ。
クロフォード、ビボル、ベナビデスのいずれにも勝たないかぎり、殿堂入りが確実なキャリアの中でアルバレスが再びP4Pランクに返り咲く未来を想像するのは難しい。
Manouk Akopyan はザ・リング誌の主任ライターで、X と Instagram では @ManoukAkopyan をフォローする。