エマヌエル・ナバレッテはジュニアライト級への復帰により、WBO王者として4団体統一を目指す意欲を高めている。
3階級制覇王者であるナバレッテは、
オーシャキー・フォスター(WBC)、
ラモント・ローチ(WBA)
、アンソニー・カカーチ(IBF)との対戦を歓迎しており、自身の戦績に2つ目の130ポンド級タイトルを加えることを目指している。
フォスター、ローチ、カカーチはいずれも試合が決まっているか、今後の交渉に関する指示を陣営から待っている状態であり、もしナバレッテが土曜夜にサンディエゴで無敗の伏兵
チャーリー・スアレス(18勝0敗、10KO)を退ければ、別の道を進む可能性もある。
スアレスに勝利し、次戦で統一戦を実現できない場合、ナバレッテ(39勝2敗1分、31KO)は、ライト級に再び階級を上げ、WBOライト級王者
キーショーン・デイビス(13勝0敗、9KO、1無効試合)との対戦を検討するつもりだ。
その場合、WBOはナバレッテにジュニアライト級王座を保持する選択肢を与える見込みであり、仮にデイビスに敗れてもナバレッテは130ポンド級に再び戻る余地を持つことになる。これは、昨年5月18日にサンディエゴのペチャンガ・アリーナで行われたWBOライト級王座戦でデニス・ベリンチクにスプリット判定で敗れた際にナバレッテが実際に取った行動でもある。今回ナバレッテは同会場で、フィリピンのチャーリー・スアレス(18勝0敗、10KO)と、WBO指名挑戦者として自身の王座を懸けて対戦する。
「135ポンドで再挑戦して世界タイトルを狙うかどうかは、いくつかの条件次第だ」とナバレッテはザ・リング・マガジンに語った。「(デイビスとの対戦は)WBOの仕組み上、WBO王者との試合になるので当然ながら最も簡単な道になるだろう。でも、今後キーショーンとこの試合後すぐに戦えるのか、それとも年末あたりになるのかは、いくつかの要素に左右される。」
ナバレッテとデイビスは共にボブ・アラム率いるトップランク社のプロモートを受けており、両者の対戦が実現しやすい状況にある。
デイビスは2月14日、ニューヨークでデニス・ベリンチク(19勝1敗、9KO)を圧倒し、WBO王座を獲得した。ベリンチクは約1年前にナバレッテを僅差で破って同王座を手にしていたが、ノーフォーク(バージニア州)出身のデイビスがマディソン・スクエア・ガーデン内のザ・シアターで行われたESPN中継のメインイベントで、4ラウンドにノックアウトした。
ナバレッテは、ベリンチクとの試合でははるかに苦戦を強いられた。それでも彼は、たとえデイビスのような技巧とパワーを兼ね備えた王者が相手であっても、ライト級での再戦なら成功できると信じている。デイビスは、6月7日にノーフォークのスコープ・アリーナでドミニカ共和国出身のサウスポー、エドウィン・デ・ロス・サントス(16勝2敗、14KO)を相手に
WBOライト級王座の初防衛戦を行う予定だ。
「あの階級での試合は1回だけだった」とナバレッテは語った。「もしかすると準備が万全ではなかったのかもしれない。うまくいかなかった点もあったと思う。ただ、キャンプでいくつかの点を調整すれば、135ポンドでも問題ないと考えている。」
ナバレッテは前戦で、メキシコのライバルであるオスカル・バルデスを再戦の第6ラウンドにノックアウトした。30歳のナバレッテは、2024年12月7日にフェニックスのフットプリント・センターで行われた再戦で、バルデス(32勝3敗、24KO)を第1ラウンド、第4ラウンド、そして第6ラウンドにダウンさせ、最終的にレフェリーのラウル・カイス・ジュニアが試合をストップした。
『ザ・リング・マガジン』のジュニアライト級王座は現在空位となっている。ナバレッテは同誌の130ポンド級ランキングで1位に位置しており、2位のフォスター、3位のカカーチ、4位のローチを上回っている。
ESPNは、ナバレッテ対スアレス戦を土曜夜午後10時(東部時間)開始の2試合構成の中継のメインイベントとして放送する予定だ。セミファイナルでは、ロシアの
ザウル・アブドゥラエフ(20勝1敗、12KO)とカリフォルニア州フォンタナ出身の
レイモンド・ムラタラ(22勝0敗、17KO)が、IBFライト級暫定王座を懸けて12ラウンド戦を行う。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニストであり、X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。