実際、ドミニカ共和国出身のサウスポーであるデ・ロス・サントスは、デービスをこれまで戦ってきた中で最強の相手とも考えていない。その座にふさわしいのは、間違いなく
シャクール・スティーブンソンだと彼は言う。
デ・ロス・サントスによれば、18ヶ月前の12ラウンドのタイトル戦で無敗のWBC世界ライト級王者スティーブンソンは、序盤で彼のパンチ力を感じ取った途端に接近戦を避けるようになったという。それでもなお、スティーブンソンの技術は確かであり、それゆえにデ・ロス・サントスは、デービスとの対戦はよりエンターテインメント性があり、
勝てる可能性も高いと見ている。6月7日にバージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナで行われるこの一戦は、デービスの地元で開催される。
「明らかに、シャクール・スティーブンソンに比べてデービスのレベルはかなり低い」と、デ・ロス・サントスは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「キーショーンはパワーはあるが、ボクシングという点ではシャクールの方が遥かに上だ」
ESPNは、6月7日土曜日夜にバージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナで行われるデービス対デ・ロス・サントスの12回戦をメインイベントとして放送する。デービス(13勝0敗、9KO、1無効試合)とデ・ロス・サントス(16勝2敗、14KO)は、WBO世界ライト級王座をかけて対戦する。デービスは今年2月14日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン内シアターで行われた試合で、
無敗のウクライナ人デニス・ベリンチクを4ラウンドKOで破り、この王座を獲得した。
27歳のデービスは、『The Ring』のライト級ランキングで2位に位置し、スティーブンソン(23勝0敗、11KO)を1つ上回る。25歳のデ・ロス・サントスは、試合間隔の長さにより、『The Ring』のトップ10にはランクインしていない。
ペンシルベニア州アレンタウン在住のデ・ロス・サントスにとって、今回の6月7日の試合は、スティーブンソンとの記憶に残らない試合以来の復帰戦となる。その一戦は試合展開が乏しく、激しい批判を招いた。ニュージャージー州ニューアーク出身の3階級制覇王者であるスティーブンソンは、ジャッジのティム・チータムとスティーブ・ワイスフェルドからともに116-112のスコアで、またデビッド・サザーランドからは115-113で勝利と判定された。
デービスはスティーブンソンに比べて攻撃志向が強いため、デ・ロス・サントスは観客にとって面白い試合になると期待している。
「今回の方が面白くなると思う」と、デ・ロス・サントスは語った。「なぜなら、彼はシャクール・スティーブンソンほどボクシング技術に依存しないからだ」
デービスは、2021年8月の東京オリンピックで銀メダルを獲得しており、直近ではベリンチク(19勝1敗、9KO)とグスタボ・レモス(29勝2敗、19KO)に連続KO勝利を収めている。なお、アルゼンチン出身のレモスは、昨年11月8日に行われたスコープ・アリーナでの試合で、契約体重を約3キロ(6.5ポンド)超過していたが、それにも関わらずデービスは試合を決行し、レモスを2回TKOで粉砕した。レモスは試合中に3度ダウンを喫している。
デ・ロス・サントスは本来もっと早く復帰する予定だったが、昨年末に左脚に血栓が見つかり、3ヶ月間トレーニングを行えなかった。今年1月にジムへ復帰し、先月、このタイトルマッチのオファーを快諾した。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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