エディ・ハーンは、
ジャロン・エニスのトレーニングキャンプから聞こえてくるすべての話を踏まえ、今週土曜夜のフィラデルフィアで、さらに支配的なパフォーマンスを見せるだろうと期待している。
エニスは4月12日、ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールで行われた
ウェルター級王座統一戦で、無敗だった
エイマンタス・スタニオニスを難なく下した。しかしハーンによれば、あれでもベストの状態ではなかったという。元リング誌/IBF/WBAウェルター級王者のエニスは、147ポンドまで落とすために体を極限まで削っていたからだ。
28歳のエニスは、アンゴラ出身の
ウィスマ・リマとのスーパーウェルター級デビュー戦に向け、金曜の午後までに154ポンドまで絞るだけでいい。体重リミットの余裕もあり、エニス(34勝0敗、30KO、1ノーコンテスト)はリマ(14勝1敗、10KO)との12回戦WBA挑戦者決定戦で25対1の大本命に推されている。
「正直に言うとね」とハーンは『ザ・リング』に語った。「キャンプから聞こえてくる話では、もし“ブーツ”(=エニス)を147ポンドで凄いと思っていたなら、154ポンドでの彼を見たらもっと驚くはずだ。……147まで落とすのは彼のパフォーマンスに悪影響を与えるほどだった。スタミナも、パンチ力も、手数も全部落ちていたんだ。マネージャーのサム・ジョーンズが
ジャック・カテラルと一緒にフィラデルフィアにいたんだけど、こう言っていたよ。『エド、彼のスパーリングを見てるけど、あんな選手は見たことがない。トップファイターは一通り見てきたけど、彼は別格だ』ってね。」
イギリス出身のスーパーライト級コンテンダーであるカテラルは最近、エニスの父でありトレーナーでもあるデレク“ボジー”エニスを自分のチームに迎えた。一方で、カテラルが肉体的なピークの終盤に差しかかっているのに対し、ジャロン・エニスはいままさに全盛期を迎えており、層の厚い新階級で自らを試すことに意欲を燃やしている。
「リマはいいファイターだ」とハーンは言った。「だからといって、154ポンドでいきなり楽な試合になるわけじゃない。でもこの試合のあとには、
バージル・オルティス、バフラム・
ムルタザリエフ、セバスチャン・
フンドラとやりたい。彼は全員に勝つよ。あとはその試合をきちんと実現させるだけだ。彼が154ポンドでどんなパフォーマンスを見せるのか、本当に楽しみだ。
みんな口をそろえて言うんだ、『信じられない!今週土曜、フィラデルフィアで目撃することになる彼を見て驚け』ってね。」
エニスはプロ9年のキャリアのほとんどを、ウェルター級またはその近い体重で戦ってきた。
一方、32歳のリマはIBO王座を保持しており、プロ入りから6年半の間ずっとスーパーウェルター級かミドル級で戦ってきた。しかし2023年6月には、アイルランドのアーロン・マッケンナ(20勝0敗、10KO)に10回戦のワンサイド判定で敗れており、エニスほどの才能を持つ相手と対戦したことはない。
DAZNは、NBAのシクサーズとNHLのフライヤーズの本拠地から、エニス対リマのメインイベントを配信する。アンダーカードの中継は東部時間午後8時(英国時間午前1時)にスタートする予定だ。
Keith Idecは『ザ・リング』の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxingで連絡を取ることができる。