エディ・ハーンは、クリス・ユーバンク・ジュニアがコナー・ベンとの試合で契約に盛り込まれた再水分補給条項によって深刻な危険にさらされたという批判に対し、自身の立場を擁護した。
ユーバンクとベンは、4月26日にトッテナム・ホットスパースタジアムで開催された待望のミドル級対決で拳を交え、ザ・リング・マガジン史上初となる主催興行のメインイベントとして、
事前の期待に違わぬ激闘の12ラウンドを繰り広げた。試合は3人のジャッジ全員が116-112で
ユーバンクを支持し、彼の勝利となったが、ブライトン出身のユーバンクは、試合後にベンの健闘を称え、自分が彼を過小評価していたことを認めた。
しかし一部では、
ベンが試合で善戦できたのは、当日のユーバンクが極度の減量によって本来の力を発揮できなかったからだという声も上がっている。両者は160ポンドのミドル級リミットでの対戦に合意していたが、契約上、試合当日の朝には体重が170ポンドを超えてはならないという再水分補給条項も設けられていた。
ユーバンクは、これまでのプロ38戦のうち32試合――直近の5試合も含めて――をミドル級で戦ってきたが、今回の計量に向けて過酷な減量に取り組んだ様子を自身のSNSで公開していた。映像があまりにも極端だったため、現在ユーバンクは英国ボクシング管理委員会による調査を受けている。
それでもユーバンクは、金曜の公式計量でわずか1オンス未満のオーバーにより契約違反となり、契約条項に基づき50万ポンドの罰金が科された。ただし、
試合当日の朝の再計量では、規定体重内に収まっていた。
試合当日のユーバンクのコンディションを削ぐことを目的としたかのような再水分補給条項を強く主張したことで、エディ・ハーンは批判を浴びているが、マッチルーム代表のハーンは今回、その背景について自身の見解を明かした。
「意味がわからないよ」とハーンは「ザ・リング・マガジン」のインタビューで語った。「みんな調べたりしないのか。」
「この前の4試合もずっとミドル級だったろ。10月にはカミル・シェレメタともその階級で戦ってるし、彼はミドル級でIBO世界王者でもある。160ポンドがキツいかって? まあ、たぶんそうだよ。でもな、それは誰にとってもクソほどキツいんだ。」
「でも再計量は土曜の朝8時以降ならいつでも良かったんだ。彼はベッドで寝たままで、実際に起きたのは11時頃だった。それは別に構わないし、彼の自由だよ。でも本当に体重調整に苦しんでるなら、11時まで寝てるなんてことはしないはずだ。できるだけ早く再計量を済ませて、そこからなるべく長く栄養補給と水分補給をするのが普通だろ。」
「それなのに彼は、服を全部着たままで、しかもあの重たいルイ・ヴィトンのイカれたジャケットまで羽織って計量に現れたんだよ。それでリミットより0.5ポンド軽かったんだ。つまり、最低でも再水分補給リミットの10ポンドより2.5ポンドは軽かったってことになる。」
両者は即時再戦の契約を交わしており、「リヤド・シーズン」統括責任者であり、サウジアラビア総合娯楽庁長官でもあるトゥルキ・アル・シェイク閣下は、
「ザ・リング・マガジン」のマイク・コッピンガーに対し、9月に再びトッテナムで両者の再戦が実現することを期待していると語った。
「再戦もミドル級で行われるし、再水分補給条項も契約上すべて同じままだ」とハーンは付け加えた。「この時点で条件を変えることはできないんだ。」
「でも忘れないでほしいのは、両陣営には別々の契約があるってこと。向こうの契約には『体重について話し合える』って書かれてるかもしれないが、こっちの契約にはそんなことは一切ない。」
「どうなるかは様子を見るしかないが、再戦は任意じゃない。契約で決まっているんだ。今のところ、次に行われる試合がこれになる可能性は90%あると思っている。もちろん、ケガなどの可能性は常にあるが、それ以外であれば次は間違いなくこの2人の試合になる。」