マッチルーム・ボクシングおよびディエゴ・パチェコは、WBCスーパーミドル級暫定王座をかけたクリスチャン・エンビリとの対戦を追求しない意向を示している。
「パチェコがエンビリとの指名試合のプロセスから撤退したことは非常に残念である。これにより、WBCは明日の入札手続きをキャンセルする」とWBC会長マウリシオ・スライマンは月曜日にSNSで
発表した。
もし火曜日に入札が成功し、試合が実現していれば、勝者は現在『The Ring』誌、WBA、WBC、WBOのスーパーミドル級王座を保持するカネロ・アルバレスへの挑戦権を得る
位置に近づく可能性があった。
WBCが暫定王座戦に関して別の道を模索するかどうかは現時点では不明である。スライマンは『ザ・リング・マガジン』に対し、この件についてはWBCの理事会とともに今後さらに精査すると語った。
エンビリはWBCランキングで第1位、パチェコは第2位にランクインしており、両者とも『The Ring』誌のランキングでも同順位にある。なお、両選手とも現在発表済みの試合予定は存在しない。パチェコはWBOランキングで第1位、エンビリは同ランキングで第2位に位置している。
この交渉不成立は、両者が認定団体の枠組みでの対戦交渉に失敗したのが今回で2回目となる。昨年11月にはIBFがエンビリ対パチェコによるタイトル挑戦者決定戦を指示したが、パチェコ(23勝0敗、18KO)は代わりに2024年1月25日にスティーブン・ネルソンとの試合を選び、判定勝ちを収めた。
一方、エンビリ(28勝0敗、23KO)は2024年2月、IBFが5月8日にパリで予定していたケビン・レレ・サジョとのタイトル挑戦者決定戦を
追求しない選択をした。エンビリのプロモーターであるアイ・オブ・ザ・タイガー・マネジメントのカミーユ・エステファンは、サッジョ陣営(Y12ボクシング)に「騙され、不公平に入札で敗れた」と感じたことを理由に試合を見送った。
エンビリは最後に2023年8月に試合を行い、セルゲイ・デレビャンチェンコに10ラウンドの判定勝ちを収めている。
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。X(旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。