デヴィン・ヘイニーは、11月22日に無敗のWBOウェルター級王者
ブライアン・ノーマン・ジュニアと対戦するという formidable(強大な)挑戦に挑むことになる。
しかし、たとえノーマンを打ち破ったとしても、ヘイニーはそれを自身のキャリア最高の達成とは見なさないかもしれない。元2階級制覇王者である彼は、ジョージ・カンボソス・ジュニアを破ってライト級4団体統一王者となったことこそ、自分のこれまでで最も誇るべき成果だと考えている。ハードパンチャーのノーマンを下したとしても、その偉業を上回ることは難しいと感じているが、それでも大きな夢の一つが叶うと語る。
「間違いなく自分にとって大きな節目になるだろう」とヘイニーは『
ザ・リング・マガジン』に語った。「でも、統一王者になったことを超えるのは難しいと思う。あのときは本当にクレイジーな挑戦だった。オーストラリアに乗り込んで、すべてのベルトを奪い取ったんだからね。でも、今回の試合も自分にとっては間違いなく大きな節目であり、夢の実現でもあるんだ。」
ヘイニー(32勝0敗、15KO、1無効試合)は、ジョージ・カンボソスとの再戦で2度目の判定勝ちを収め、ライト級4団体統一王座を2度防衛した。その後、4階級制覇王者ワシル・ロマチェンコにも僅差の判定勝ちを挙げている。さらに次の試合でスーパーライト級に階級を上げ、レジス・プログレイスと対戦。全ラウンドで判定を支配し、WBC世界スーパーライト級王座を圧倒的な内容で獲得した。
ヘイニーは、2階級制覇を達成したときの勢いを取り戻すのに苦戦している。その後の2試合のうち最初の試合では、ライアン・ガルシアに3度のダウンを喫して敗北という痛手を受けたが、ガルシアが複数のドーピング検査で陽性反応を示したため、結果は無効試合に変更された。続く試合では、5月2日にニューヨーク・タイムズスクエアで開催された「ザ・リング」主催のイベントで
ホセ・ラミレスと対戦。しかし、その試合はリスクを避けるような慎重な内容で、退屈な判定勝に終わった。ブライアン・ノーマン(28勝0敗、22KO)との対戦は、ヘイニーにとってキャリアの中でも最も手強い挑戦のひとつとなる。24歳のノーマンは急速に才能を開花させ、ボクシング界でもっとも勢いのある新星の一人だ。
6月19日には2度目の王座防衛戦で佐々木尽を5回TKOで沈め、その強烈なKO劇は“年間最優秀KO”候補に挙げられるほどだった。ノーマンは現在、3試合連続でKO勝利中である。ノーマンの危険性は誰の目にも明らかだが、同時にこれはヘイニーにとって悲願である3階級制覇を達成する絶好のチャンスでもある。
「ずっとウェルター級の世界王者になりたいと思っていた。ついにそのチャンスが来たんだ」とヘイニーは語る。「この試合が本当に楽しみだし、心から待ち望んでいるよ。」