紙の上では、
ブライアン・ノーマン・ジュニアは147ポンド級でトップと見なされるだけの実績を残している。
直近の3人の対戦相手はいずれも自信満々でリングに上がったが、試合が終わる頃には地元の病院に向かうことになった。とはいえ、
デビン・ヘイニーは、ノーマンが持ち込む強烈なパワーについてまったく気にしていない。
両者は11月22日、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで正式に拳を交える。
大半のボクサーにとって、無敗のブライアン・ノーマン(28勝0敗、22KO)との対戦は頭痛の種であり、キャリアで最も困難で痛みを伴う夜になる。しかしヘイニーにとっては、ただのいつも通りの業務に過ぎない。
「ブライアン・ノーマンはただの相手に過ぎない」とヘイニーはザ・リング・マガジンに語った。「ただの踏み台だ」
佐々木尽もも同じような手応えを感じていた。──少なくとも、ノーマンが
壮絶な5ラウンドKOで彼を大田区総合体育館からストレッチャーで搬送させるまでは。
試合当日までには、まだおよそ4カ月ある。ヘイニーはおそらく、その期間の一部をウェイトトレーニングに充て、Ringのウェルター級デビュー戦に向けて身体を仕上げてくるだろう。
この26歳の選手は、数か月前にリングへ復帰した際、激しい批判にさらされた。
ホセ・ラミレスとの12ラウンド戦では過剰にリングを動き回り、期待外れな判定勝ちに終わったからである。とはいえ、5月2日にニューヨーク・タイムズスクエアで挙げた勝利は、昨年4月の
ライアン・ガルシア戦後の1年間のブランクによって生じた勘の鈍りをある程度払拭するものとなった。その試合は物議を醸した内容であった。
信じがたいほどの才能を持つヘイニー(32勝無敗、15KO)は、自らの功績を振り返るのが好きである。彼は豪邸の中にあるトロフィールームを通り抜けながら、これまでに手にしてきた数々のチャンピオンベルトに目をやる。
その部屋には、新たな飾り棚が加えられている。すべてが計画通りに進めば、ラスベガス出身の彼は2025年の締めくくりとして、ノーマンのWBO世界ウェルター級王座もそこに加えるつもりである。
「3階級制覇ができることにワクワクしている」とヘイニーは続けた。「神のご加護がありますように」