スーパーバンタム級の
デニス・マッキャンに関する長期にわたるアンチ・ドーピング調査について、プロモーターのフランク・ウォーレンは「まったくのお笑いだ」と一蹴し、マッキャンに非はないと主張している。
24歳の“メナス”ことマッキャンは、昨年12月にサウジアラビア・リヤドでピーター・マクグレイルと対戦する予定だったが、試合前のVADA(ボランタリー・アンチ・ドーピング・アソシエーション)検査で陽性反応が出たため、試合から除外された。その代わりにマクグレイルは急きょリース・エドワーズと対戦した。
当時、マッキャンが陽性反応を示したのは、アナボリック・アンドロジェニックステロイドのドロスタノロンとトレンボロンの2種類であり、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)の事務局長ロバート・スミスもその成分について確認している。
しかし、6か月以上が経過した今も状況はほとんど進展しておらず、マッキャンは出場停止処分を受けている様子もなければ、次戦が決まっているわけでもない。VADAや管理委員会からは追加の報告も処分に関する発表も出ていない。
先月、マッキャンはイプスウィッチで行われた
ファビオ・ワードリー対ジャスティス・フニ戦をリングサイドで観戦しており、自身の不正行為については一貫して強く否定している。
7月19日に予定されている
オレクサンドル・ウシク対
ダニエル・デュボアのヘビー級一戦に向けた月曜日のロンドン中心部でのメディアランチの場で、マッキャンのプロモーターであるクイーンズベリー・プロモーションズ代表のウォーレンが、件の調査について最新情報を求められた。
詳細については語れないとしながらも、ウォーレンはこう述べた。
「現在も調査中だが、これが私の初めての正式な声明だ。マッキャンに答えるべき問題は何もない。」
「今起きていることは、まったくのお笑いだ。今日はヘビー級の話をするためにここに来たが、この件については引用してくれて構わない──茶番だよ。」
「マッキャンが“ハメられた”と思うか?」と尋ねられると、ウォーレンは即答した。
「間違いない。最初から最後まで無能の極みだ。」
陽性反応の影響により、マッキャンが最後に試合を行ってからすでに1年が経過している。最後の試合は昨年7月、O2アリーナでの
イオヌット・バルータ戦で、マッキャンは判定勝ちを収めた。
その勝利により、サウスポーのマッキャンは戦績を16勝0敗1分(8KO)とし、WBOランキングでも2位に浮上。現在もドーピング問題が続いているにもかかわらず、その順位を維持している。