デビッド・ベナビデスはこれまでに多くの大一番を経験してきたが、本当に望んでいる試合にはなかなか辿り着けていない。
168ポンド級で戦っていた当時、彼はカネロ・アルバレスと拳を交えることを夢見ていた。しかし、どれだけ対戦相手をリングに沈めても、その電話がかかってくることはなかった。
ベナビデスの忍耐も当然ながら限界に達し、彼は階級を上げる決断を下した。WBC王座と2連勝を手にした今、彼は再びおなじみの位置に戻ってきた。ディビジョンの王者、ドミトリー・ビボルへの挑戦が目前に迫っている。
統一王者のビボルは、
アルツール・ベテルビエフとの三度目の対決で手一杯だ。ベナビデス(30勝無敗24KO)は、その発表間近の一戦を遠くから見守ることになるが、試合勘のない状態で勝者と対戦するつもりはない。彼は常に実戦の中で動き続けたいと考えている。
ベナビデスは常に一流の相手を望んでおり、次戦で実力者のどちらかをリングに引き込もうとしているのは当然の流れだ。
「今はカラム・スミスかアンソニー・ヤードを考えている」とベナビデスは『State Of Boxing』で語った。「この階級でトップクラスの選手であるのは間違いないからね。」
皮肉なことに、スミスとヤードが互いに対戦するという噂も浮上しているが、ベナビデスはその中にしっかりと割って入ろうとしている。
スミスにとっては、2024年のベテルビエフ戦での敗北によりキャリアは終わったかに見えた。しかし、今年初めにジョシュア・ブアツィと対戦した際には、静かに幕を引くと見られていた中で、接戦ながらも明確な判定勝ちを収めた。
ヤードもまた、堅実な勝利を挙げている。長年の因縁だったリンドン・アーサーとのライバル関係に、ついに終止符を打った。
ベナビデスは相手を選ばない。破壊力を誇る28歳にとっては、どちらが対戦相手になろうとも構わない。勝利さえつかめば、自分の望む位置に近づける。
「それが、あの連中との試合に一歩近づくことになるんだ」と語った。