デビッド・ベナビデスは、ライトヘビー級の中心人物としての地位を着実に固めつつある。
その証明の場となるのが、
11月22日にサウジアラビア・リヤドで行われる「The Ring IV」のメインイベント。ベナビデス(30勝無敗24KO)は、
アンソニー・ヤードを相手にWBC世界ライトヘビー級王座の防衛戦に挑む。元2度のスーパーミドル級王者であるベナビデスは、
カネロ・アルバレス戦が実現しなかったことを受け、昨年スーパーミドル級を離れた。
アルバレスは最近、ザ・リング誌認定王座、IBF、WBA、WBC、WBOのベルトを
テレンス・クロフォードに奪われたが、その展開があったとしても、ベナビデスにとって過酷な減量をしてまでクロフォードと戦う動機にはならない。
「正直に言うと、テレンス・クロフォードに任せておけばいい。あそこは彼の階級だ」とベナビデスは
「168ポンドにはだいぶ前から興味を失っている。168に落とせば大金のオファーがあるのは分かっているけど、175ポンドのほうが自分には快適だ。
アルトゥール・ベテルビエフや
ドミトリー・ビボル、それにクルーザー級の
スリド・ラミレスといった大物たちを追いかけているんだ。」
ベナビデスのライトヘビー級での挑戦は15カ月前に正式に始まり、すでに
オレクサンドル・グヴォズディクと
デビッド・モレルを下している。ベナビデスもまた、世界中のボクシングファンと同じように、アルバレス対クロフォードのスーパーファイトを注視していた――そして、クロフォードの勝利を予想していた。
「テレンス・クロフォードに大きな祝福を送りたい」と、
10月号の『ザ・リング』の表紙を飾ったベナビデスは語った。
「彼はボクサーでも滅多に到達できない歴史的領域にたどり着いた。彼は史上最高のひとりであり、それを否定することはできない。クロフォードは“ボクシング版ラシュモア山”に刻まれるべき存在だ。
彼は同世代で最高のファイターの一人を相手に、2階級上げて4団体統一王座を勝ち取った。試合を見れば、彼がどれだけ“闘犬”なのか分かるはずだ。多くのボクサーがクロフォードから学ぶべきだと思う。肉体的な部分だけじゃなく、心の強さについてもね。彼に敬意を表し、 salute するよ。」
Manouk Akopyanは「ザ・リング・マガジン」の主任ライター。XとInstagram(@ManoukAkopyan)がフォローできる。