テレンス・クロフォードが2階級上げて
カネロ・アルバレスを打ち負かしてから数週間が経ったが、
ダニー・ガルシアはいまだにその衝撃から抜け出せずにいる。
9月13日、ラスベガスのアレジアント・スタジアムでの頂上決戦を前に、ガルシアは何を期待すべきか分からなかったという。クロフォードが168ポンド級でもアルバレスと渡り合えるスキルを持っていることは理解していたが、体格差の大きさを考えると、勝利を予想するのはためらわれた。
現在42戦全勝(31KO)のクロフォードは、今度は階級を1つ下げてミドル級で戦うことを検討している。もしその決断を下すなら理解できるとガルシアは言うが、同時に38歳のクロフォードにとってはサイズ面での不利があるとも考えている。
「今の年齢だと、彼は自然体の階級としては154ポンドが一番合ってると思う」とガルシアはFightHype.comに語った。
「でも160なら、おそらく問題なくこなせるだろうね。」
クロフォードは、自身のキャリアが終盤に差しかかっていることを認めている。
しかし、引退前にもう一度だけ“花道を飾る戦い”として、ミドル級での挑戦を考えているようだ。
ただし、ダニー・ガルシア(37勝4敗、21KO)は、ミドル級という言葉を聞くだけで身がすくむという。
37歳の彼は昨年9月、2年以上のブランクを経て復帰し、WBA世界ミドル級王者エリスランディ・ララに挑戦した。偉業を目指す“挑戦者の一戦”だった。
だが、ガルシアはそれまで一度も160ポンドで戦ったことがなかった。
その体重増が明らかにパフォーマンスに影響し、結果として9回TKOで敗れた。
自らその階級の厳しさを身をもって知るガルシアは、クロフォードにもその難しさを伝えたいと考えている。
「ミドル級の連中はみんな飢えてる」とガルシアは語る。
「そういうハングリーな相手と戦う時は、常に危険がつきまとうんだ。テレンスにとって一番いいのは、もう一度カネロと戦うことだろう。もし本当に6階級制覇を狙ってるなら別だけどね。」